STAY SALTY  DAYS COLUMN

9.4.2020

本トのこと

長田真作の世界

長田真作さんの最新刊『ほんとうの星』『そらごとの月』が、

303BOOKSから、2冊同時発売になりました。

 

赤と黒で描かれた『ほんとうの星』と、

『そらごとの月』は青と黒の不思議な世界。

ぽっかり開いた表紙の穴は、いびつで、何かを象ってそうな

案外、何でもなさそうな、何か引っかかる形をしています。

 

『ほんとうの星』の星は、自分がほんとうに星なのか

自信がなさそうです。

他の星たちに「ねぇ、君たちは星だよね?」って聞いてみると

「あたりまえでしょ」って、

そんなこと疑問に思ったこともないみたい。

 

僕は星だよね? ほんとうに星? 星って何だろう?

ほんとうって何だろう? 探しているのは、何だろう?

 

もしかしたら、誰でも感じたことがあるかもしれない。

居心地の悪さや生きづらさ。

自分には、もっと別な場所があるんじゃないかとか、

このままでいいのか、とか。

 

もしかしたら、そんなこと考える必要はないのかもしれない。

 

 

『そらごとの月』の月は、ねむれない。

もう、ずっと、ねむれず起きてるしかない。

夜はいつまでも終わらず、夜のすきまから見える

闇にうごめく奇妙な生き物たち。

 

夜はしつこくまとわりついて、月を決して離さない。

いっそ、夜に身を投げようか。

夢に食べられてしまえ!

 

夜の闇の中にいたのか、自分の中の闇に囚われているのか。

 

長田真作さんは、2冊同時や3部作といった形で

出版されることが多く、対になったり連作で物語がすすむ。

相反する世界や矛盾が内包されていて、

一つひとつの要素が複雑に絡みあってはいるけど、

溶けて混ざっているような気はしない。

混沌としたなかにも、キラリと光る何かがありそうな

そんな何かを見つけたいという気持ちになる。

 

ふと、ニーチェのあの格言が浮かぶ。

 

怪物と闘う者は、自らも怪物にならぬよう、気をつけるべきだろう。

深淵をのぞきこむ者は、深淵からものぞきこまれているのだ。

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Book 『ほんとうの星』

長田真作|作

303BOOKS

https://cotachi.thebase.in/items/32941377

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Book 『そらごとの月』

長田真作|作

303BOOKS

https://cotachi.thebase.in/items/32972651

熊谷聡子
bookstore landlord

京都・伏見の絵本屋さん「絵本のこたち」の店主。

絵本を通して、文化の伝承・交流などを通して、想いや感じたことを発信中。

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