STAY SALTY  DAYS COLUMN

8.2.2020

SUNNY DAYS SCENERY

サザンがそこにいた夏

時は1999年。
京都で勤めていた光琳社出版が倒産してフリーになった僕。
約1年間京都を拠点に頑張りましたが、仕事のメインが東京の仕事ばかりだったのでこちらに出て来ることにしました。
事務所はすでに恵比寿に借りていたので家族で住む新居探し。
海の側に住むことは決めていたので、とりあえず奥さんと家探しに茅ヶ崎へ。

2000年の早春。
茅ヶ崎の駅に生まれて初めて降り立った僕らが最初にしたこと。
それはサザンオールスターズの茅ヶ崎でのライブを実現するための署名表に署名することでした。


「サザンの茅ケ崎ライブの実現のために署名をお願いしまーーーす!」


駅前の陸橋の上で署名活動をされてた方に声をかけられました。
「住む家を探しに来てるんですけど、僕らはまだここの住人じゃないですよ?」
「大丈夫です。茅ケ崎に住まれるんでしょ? よおこそ茅ケ崎へ。是非お願いします!w w」
僕らはサザンのファンでもあったので署名は全然OKなのですが、
まだ家も決まっていないのに何だか茅ヶ崎の住人になったような、
嬉しいような恥ずかしいような申し訳ないような複雑な感覚で署名をしたのでした(笑)。


そしてその半年後の夏。
僕らは茅ヶ崎市民として、サザンオールスターズの茅ヶ崎ライブの生音を家から聴いていたのです。
しかもあの署名が役に立ったような気がして、署名した一員としてちょっと誇らし気に(笑)。

海。
潮風。
暴風。
砂害。
花火。
戦闘機の爆音。
そして、潮風とともに家に流れてきた生音に誘われて、
自転車で野球場横の海辺に駆けつけて聴いた『ラチエン通りのシスター』のリハ音。
あの茅ケ崎での初めての夏は、何もかもが初めての夏。
間違いなく忘れられない夏でもあったわけです。
ずっとずっと憧れていた
海の側に住むということの喜びに最も溢れていた夏でしたよ。

****

あの日のライブはWOWOWで完全生放送。
ちゃんとビデオに録画してあったのでDVDに焼き直して今もライブラリに並んでいます。
あの夏の大切なアイコン。
そしてあの夏のために、僕らが茅ヶ崎の駅に降り立って初めてしたこと。
サザンの茅ヶ崎ライブ実現のための署名。
なんかとてもよかったと思う。
降り立っての初めてがウンコ踏んだとかヤンキーに絡まれたとかじゃなくって。笑
象徴的ないいこと。
不可能だとされてたあの伝説のライブの実現に役立てた嬉しさ。
うん。

 

あれからもう20年。

生活のすべてを変えたあの年の夏。
あの素敵な夏から僕の今は完全に繋がっている。

木ノ下 努
Art Director / Designer

神楽坂・茅ヶ崎を拠点に、デザイン・オフィス『アロハデザイン』を主催。

グラフィック・デザイン、エディトリアル・デザイン、ウェブ制作やムービー制作をはじめ、
広報誌、パンフレット、雑誌、書籍・ホームページなどの企画・編集・ライティング・ディレクション、

撮影までクリエイティブ・メディアの制作をワンパッケージで対応するデザイン・オフィス。

ブックプロデュースカンパニー・株式会社スターダイバーのクリエイティブ・セクション。

WEBマガジン『STAY SALTY』のアート・ディレクター&編集長。

Do not hesitate to contact me to discuss a possible project or learn more about my work.

© 2020 by ALOHADESIGN

Proudly created by Tsutomu Kinoshita

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Tsutomu Kinoshita
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