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DAYS

STAY SALTY ...... means column

Atsuko4Jazz Column

ミューズを追いかけて

~あるジャズシンガーのニューヨーク通信

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Atsuko4Jazz
ジャズシンガー

ニューヨーク在住/出身地、長崎

2000年に本場のジャズを学びたくてニューヨークにやって来ました。

あっという間に子供が大人になるくらいの時間が経ちましたが、音楽が溢れているこの街、いつまでも飽きることはありません。

ジャズがあったからこそ、この街で生きてくることができたという感謝を込めて、

大好きな街ニューヨーク、そしてここに住む素敵なニューヨーカー達のお話をお届けできればなと思っています。

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私の思い出のサンフランシスコ ~ ボビーマクファリンのサークルソング10周年

8.5.2023

DAYS /  Atsuko4Jazz Column

ミューズを追いかけて ~あるジャズシンガーのニューヨーク通信

私の思い出のサンフランシスコ 
~ ボビーマクファリンのサークルソング10周年

 

グレース大聖堂.png

7月の終わりにサンフランシスコでのボビーマクファリンのサークルソングスクールに参加してきました。

今年も全世界から200名近くのシンガーが集まりました。

記念写真.png

 

会場はサンフランシスコのノブヒル地区という坂の上。

ケーブルカーを横目に毎日3つの坂を上り下りし通ったのです。

 

長崎出身の私もびっくりな、ほんと半端ない坂でびっくり!

坂.png

 

グレース大聖堂というとても素敵な教会の中でのワークショップです。

グレース大聖堂.png

 

入口を入って右手にエイズで亡くなった方々のメモリアルチャペルにはキースへリング作の美しい祭壇があり、この教会のすべての人を受け入れるという感じが心に染みます。

キースへリングの祭壇.jpg

サークルソングとは、みんなで円になり、即興で繰り返しのモティーフをパート毎につけてコーラスを作っていくインプロビゼーションで、今年ライフタイムアチーブメントアワード(特別功労賞生涯業績賞)というグラミー賞を受賞したシンガーのボビーマクファリン先生が始めたアートフォーム。実はサークルソングはここで生まれたんですって!とはいえ特に宗教的なものでははなく、このすばらしいアコースティックの中での即興で自由に歌いだしたことから生まれたのです。

 

講師はボビーマクファリン先生をはじめ、リアノン先生、ジュディヴィナー先生、ジョーイブレイク先生、デイヴウォーム先生という長年ボビーと一緒に歌ってきた方々と、最近ボビーがこの地で新しくグループを組んでいるデスタニーウルフ先生、ブライアンダイヤー先生、タミーブラウン先生、そしてサークルソングのワークショップから育った、変拍子マスターでレバノン出身のクリスティンさん、ビートボクサーのポルトガル出身のティアゴ、やわらかいソロが素敵な同じくポルトガルのソフィア、コロンビアのマエストロホワン、子供たちへ音楽を教えているハイチ出身のグーシーという、かつてのニューヨークのサークルソング仲間でこれからのリーダーたちも、それぞれの得意なものを持ち寄ってワークショップを支えてくれたのでした。

サークルソング講師陣.png

写真を探していたら、私がサークルソングに初めて参加したのが2013年ということに今更気づき、なんと今年で10年目だということでびっくり。

以前はニューヨーク郊外のオメガインスティチュートというリトリート施設でのワークショップだったのですが、コロナでボビーが西海岸に引っ越して以来、昨年から西海岸での開催となりました。

 

初めての時は訳がわからず、何もできなかった私でしたが、ニューヨークに戻って月曜日の夜にマンデーナイトサークルソングという集まりがあることを知り、それから毎週通うようになって、少しずつこのフリーインプロの世界にはまって今に至ります。

 

コロナの頃はZOOMで集まり、どうしても音のディレイがあるのでいろいろ工夫しながらも、それでもみんなと一緒に歌えるのが幸せでした。

指揮するボビー.png

今回は初日からボビーが、歌いたい人~とマイクを差し出すという場面があり、なんの躊躇もなく、前に出てマイクを受け取って、ソロで歌いだす私。

そしてボビーが途中から入ってきてくれて、一緒に歌えて本当に感無量。

 

最近SMALLSというニューヨークのジャズクラブの夜中のジャムセッションで、マイク取り合い合戦をがんばっていたおかげで、瞬間的に自分にGO!を背中を押すことができたんだろうな。

世の中には無駄な経験ってないんだ…。

私、よくやった、がんばった!と心から自分を褒めたのでした。

フリーインディード.png

最初は何もできなかった、先生たちにも周りの人たちにも話しかけられなかった、世界中から200人以上集まっているシンガーの中で、私はジャズシンガーでインプロもできるんだとアピールしたかったと、いろいろな思いがあったけど、10年目にして思うのは、歌える喜びにあふれることで魂を開放し、歌でいい波動を放ちよい世界を作りたい、歌の楽しさや感謝の気持ちを世界中にまきちらしたい、と。

 

フリーのインプロビゼーションって、最初どうしたらいいかわからないと思いがちですが、自由に開放してなんでもありなんです。

もちろんさらに音楽的に素敵にするには、いろいろコツがあるので、日々みんなでトライ&エラーしているんですけどね。

 

とかく人の目を気にしたり、他人と比べたりして自分を卑下がちな日本人に必要な、自分開放遊びではないかしら?と思い、いつか日本に持っていきたいと思いつつなかなかできなかったのですが、今回日本から二人の女性シンガーが参加してくれたので、彼女たちが始めてくれそうです!楽しみ!

 

なんと今回は卒業セレモニーもありました!

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それにしても今の私があるのはマンデーナイトで厳しく鍛えてくれたお姉さま方や、優しく支えてくれた仲間たちのおかげと、感謝の気持ちで一杯になりサンフランシスコを後にしたのでした。

 

本当にありがとうございます!

霧の朝.png

PS.グレース大聖堂の近くに歴史的なフェアモントホテルがあります。

フェアモントホテル.png

ホテルの前には最近お亡くなりになったジャズボーカルの巨匠トニーベネットさんの銅像が。

トニーベネット像.png

 

このホテルのベネチアンルームというバンケットルームで、I Left my heart in San Francisco (思い出のサンフランシスコ)というこの曲を歌って大ヒットしたそうなんです。

思い出のサンフランシスコ.png

 

トニーベネットさん、生涯、素敵な歌をありがとうございます!

ジャパンパレード イン ニューヨーク

6.10.2023

DAYS /  Atsuko4Jazz Column

ミューズを追いかけて ~あるジャズシンガーのニューヨーク通信

ジャパンパレード イン ニューヨーク

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皆様、6月に入りいかがお過ごしでしょうか?

じめじめ天気と湿気でどんよりしがちかもれませんが、どうぞ気分だけでもニューヨークのセントラルパークの緑でさわやかにお過ごしください!

 

今回は先月ニューヨークで行われたジャパンパレードのご報告をさせていただきますね。

 

5月12日(土)に行われたジャパンパレード。

うちの近所からセントラルパークウェストを67丁目まで南へ下るパレード、98団体、約2500人が参加したそうです。

 

例年、ジャパンデイということでセントラルパークで行われていたイベントが、コロナ明けの昨年からジャパンデイパレードとなり今年はジャパンパレードという名前になりました。

 

昨年はさすがに誰も見に行かなかったらかわいそう!と自分の勝手な日本人としての責任感で見に行ったところ、そんな心配はまったく必要なく、ものすごい人出でびっくりしたのでした。後で聞いたら3万人だったとのこと。

 

そして今年はなんと5万人の観客だったとニュースになっていました。さらにすごい~!

 

ニューヨークでは夏の間、週末になると道路を封鎖してのありとあらゆるパレードやストリートフェアが行われます。

実は私はダウンタウンでのダンスパレードにフラのチームで出たことがあり、このマンハッタンのストリートを、沿道のオーディエンスに応援されながら練り歩く気分は格別なんですよ!

 

今年はパレードのグランドマーシャルとして選ばれた、1992年冬季オリンピックフィギュア女子金メダリストの日系米国人アスリートのクリスティ・山口さんが先頭でスタートしたそうで、ニューヨーク市のアダムス市長や日本のニューヨーク総領事の森大使やNYPDの参加があったそうです。

 

私はゆっくり家を出てちょっと出遅れたので、ANAさんの山車から。それにしてもセントラルパークの緑がまぶしすぎる!

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こちらは鼓舞(COBU)という、以前Stompというオフブロードウェイのパーカッションのショウに出ておられた宮本やこさんが主宰の日本太鼓グループ。やっぱりダントツかっこいい!

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なんとキティーちゃんも参加、大人気です!

私は以前アメリカ人の男性から、なんで顔の大きな日本のネコ、あんなに人気があるの?と聞かれたことがあって、え?顔の大きなネコ?何のこと?!キティちゃんのことだと気づくのにしばらく時間がかかって吹き出したことを思い出しました。女子は全世界的に理由もなくキティーちゃんかわいい~ですよね(笑)

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それにしてもニューヨークでお神輿が見れるなんてほんとラッキー!

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なんとお神輿って英語でポータブルシュライン(携帯神社)と呼ばれているそうで、えーもっと素敵な英語で呼んであげたい!と思うのは私だけ?

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こちらは寒川神社さんのお神輿だそうです。皆さん一緒に記念写真を撮っていました。

私は本気でお参りしちゃいました、やっぱりありがたい!

 

なんとサロンパスさんも!実はこのサロンパスの箱くるくる回ってます、おもろい(笑)ストリートではサンプルを無料で配っていたのでちゃっかりいただきました!

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もちろんJALさんも参加なさってます!

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企業さんのスポンサーの大きな山車だけでなく、大学の日本語サークルや日本人補習校などいろいろな団体が参加していて、このような素朴なグループもたくさんいるんですよ。こちらはおりがみのチームの大きな折鶴!

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花笠音頭、よさこいなどダンスのパフォーマンスやお着物での参加の団体もたくさん。

そして空手、殺陣、なぎなた、剣道などありとあらゆる日本の武道をやっている方々も本当にたくさんおられるのですね。そして日本の方はもちろんですが、ほとんど日本人ではない方々なのです。

 

日本の伝統芸能や武道は、見た目のかっこいい、楽しいだけでなく、必ず精神性やお作法から入り、練習というより、日本語でいう、お稽古が必要ですよね。

そんな未知の世界を学んでいる日本人以外の方がこんなにたくさんいるなんてと涙が出てきました。

 

自分が普段はアメリカで日本人ながらジャズとかやってる逆の立場の身なので、日本人ではない方々が、私が知らない日本の舞踊や武道などを極めようと励んでる姿をみると余計に胸が熱くなりました。

 

パレードに参加なさった方々、パレードを見に集まってきてくださった皆様、私たちの文化を愛してくれて本当にありがとう!

 

アメリカでは私たち日本人はマイノリティーだと思ってほそぼそと生きていたけど、こんなにたくさんの方々が日本に興味を持ってくださって、好きでいて下さって、応援して下さっていると知ることができてとっても驚きで、本当にしあわせ、うれしい!

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おまけ:こういう本気のオーディエンスが普通にいるのも、楽しすぎるでしょ?

アメリカの首都ワシントンDCへお花見にGO!

4.10.2023

DAYS /  Atsuko4Jazz Column

ミューズを追いかけて ~あるジャズシンガーのニューヨーク通信

アメリカの首都ワシントンDCへお花見にGO!

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日本人にとってお花見とは、1年間の豊穣、しあわせを祈って予祝するという文化という話を初めて聞きびっくり。

そうだったのね、なんとご先祖様方は粋なことをずっとやっていらしたのね。

 

そう思っていた矢先、4月の頭にNEAジャズマスターというジャズに貢献したミュージシャンにマスターとしてたたえる無料のジャズコンサートがワシントンDCであるというメールがぽろっと来ました。

ビッグネームの演奏が聴けるということで即申し込み、チケットゲット。

それもあって、私、アメリカに20年以上いるのに、首都ワシントンDCの桜、実際に見たことがない、よし今年こそ行っちゃおう!と盛大なお花見旅行を思い立ったのです。

 

ニューヨークからDCまでは今回はアムトラックという列車を利用。

ニューヨーク発早朝、ワシントン発夜でなんと往復で$51という破格のチケット発見、即予約。びっくり!

 

アムトラックにはアセラという特急もあるのですが、今回は安さ優先で片道3時間半の急行。

運賃は空き状況や時間帯によって変わるんです。

面白いでしょ?(後でお友達も誘おうかと思って調べたら片道$200越え、びっくり)

 

ホテルは桜のシーズンだからやっぱり高い!でも交通費が格安だったので、ま、いっか!とコンサート会場に近いホテルを即予約、とんとん拍子で旅の準備が整ったのでした。

とはいえ、3月に入って日々忙しすぎて動きたくない、どこにも行きたくないよーというくらいのお疲れモードになってしまい、半分行きたくなくなってしまうくらいだったのですが、ホテルのキャンセルチャージがどっちみちもうかかっちゃうんだよ、ということでえい!と早朝の6時発のアムトラックに飛び乗ったのでした。

 

コロナ以前の旅行ぶりなので、久々のアムトラックはシートも合皮のようなアップグレードされて、快適。道中ほぼ気絶してワシントンDCへ到着。

 

な、ん、と雨!しまった出発前に天気予報を見ていなかった!傘持って来てないよ!ていうか、2、3日前に気温とか調べていたけど、雨マークなかったし!

ニューヨークより南なのであったかいんだなとダウンを置いて行く決心をしたのに!

午後には止むって予報に出てるしとまいっか、と外に出たら、どんどん雨足が強くなり、まんまとずぶぬれ。

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今回は思いつくがままに動こうと、まずは雨も降ってることだし、駅から徒歩15分のナショナルギャラリーという美術館へ。

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銀行家アンドリューメロンさんが駐イギリス大使としてロンドンに滞在中、ナショナルギャラリーにいたく感銘を受け、母国アメリカにも同様の国立美術館を造りたいとの夢を実現させたものなのです。

趣味で美術品収集を続け、当時の大統領フランクリンDルーズベルト大統領に、

自身のコレクションを寄贈し、それを展示する美術館の建築に自分の資金1000万ドルを提供すると申し出たそうです。

1937年に議会にもこのオファーを承認されて、晴れて実現したそうで、それにしても当時のアメリカで成功したお金持ちの方々の規模って桁違いで太っ腹!

作品はもちろん寄贈や基金で購入したもので構成されています。

(戦争で奪ってきたものではありません。すごい!)

そして誰でも入れる美術館ということで、開館当初から入場料は無料、すごい、うれしすぎます!

 

ナショナルギャラリーの目玉はなんといっても南北アメリカで1点のレオナルドダヴィンチ。

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ジネヴラ・デ・ベンチの肖像。

15年以上前に何も知らずにぷらっと見たときにはなんか暗い女の子ね、くらいの印象しか受けなかった恥ずかしい私、今回はせつなさと繊細さが胸にグッときました。

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この絵の裏には、美は徳を飾ると書いてあり、ジネヴラさんが当時ひそかに思いを寄せていた、

詩人であり、奥様もお子さまもいらっしゃるフィレンツェ大使からの結婚のプレゼントだったのではということ。

かなり歳の離れた男ヤモメの方に嫁がないといけない16歳の聡明で美しいジネブラさんの内面や、

お二人のプラトニックな関係までもダヴィンチが描きあげたのかもしれません、ああせつない。

 

ワシントンギャラリーはイタリア以外でルネサンス期の名作も所有する美術館としても有名です。

アンドリューメロンさんが、ソビエト連邦からエルミタージュ美術館の美術品を購入したそうなんです。

 

テンペラ絵具という卵を使った絵具の発色の美しさったら!15世紀半ばの作品ですよ。

ぜひ実際に見ていただきたい!

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フィリッポリッピ 東方三博士の礼拝

印象派のお部屋では、睡蓮で有名なモネの日傘をさす女という奥さんを描いた絵が本当に素敵でうっとり。

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最愛の奥さんカミーユさんの美しさと愛情が伝わってきてます。

早くに亡くしてさぞかしつらかったでしょうね。

この後、お嬢さんを題材に同じ構図の絵を描いたそうですが、それ以来、モネは人を題材とした作品を書くのをやめたそうです。

 

フランスで印象派の絵を学んだ、アメリカ人女性画家メアリーカサットの作品も素敵。

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その頃は女性は絵の学校に行ったり、一人で外で絵をかきに行ったりとか許されない時代だったそうで、自然と題材が子供やお母さんとなったということです。

それはそれで女性ならではの視点で描かれた数々のあったかい作品。

交流のあったドガと一緒の部屋に飾ってあって、キュレーターさんの計らいも素敵です。

 

そして所蔵しているフェルメールの3点、今回ありそうなところを探しても見つからないので、美術館の人にどこにありますか?と聞きに行ったら、

今アムステルダムに貸し出し中でないのよ、とのこと。あちゃー残念!また次回!

実は白状します、私は美術に明るい人ではないんです。

コロナの間にナショナルギャラリーのオンラインツアーに参加して、

絵の背景にあるお話や見どころをガイドさんにたくさん教えていただいたのです。

 

いつかまたナショナルギャラリーに行きたいという夢が、今回やっと叶いラッキー!

あらためて本物のすばらしさに圧倒されたのでした。

 

さあ、やっと晴れてきたので、桜が咲いているというタイダルベイズンへ行ってみましょうか!

 

あ、ここ、ここ!と感動。ワシントンモニュメントや、ジェファーソン記念館と桜、写真で見た見た!

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週末ということでたくさんの人手でそれぞれ写真を撮ったりみんな思い思いに楽しんでいて、すっかり楽しい気分になりました。

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でも実はもっとすごかったのが翌日なんです。

今度は昨日行っていない反対側に行こうと思い、リンカーンメモリアルの南側でシェアバイク(自転車)を借りて適当に走ったらすっかり道に迷ってしまいました。

もう日当たりもいいからか花が過ぎていて残念でしたが、満開の時にはさぞかし素晴らしかっただろうというくらい続いている桜、桜、桜。

ワシントンのナショナル空港の前まで行ってしまい、どうしよう帰ってこれなくなるかしら、今引き返すべき?とさすがに地図を検索したら、

三角洲のようになっているところをひたすら南下して走っているということが判明、ポトマック川の三角州を一周したのでした。

それにしても、自転車でぐるっと40分くらい走って桜並木がひたすら続いているってすごいでしょ?

自転車をこぎまくっていたので写真がない!ごめんなさい!

 

ニューヨークの桜もそれはそれは素敵なんですが、

ここは本当に素晴らしかった、さすがのワシントンDCさん!規模に降参!

 

2023年はこれだけ素敵な桜を見せていただけたので、たっぷり予祝をさせていただきました!

皆さんいい年になること間違いなしです、ありがとうございます!

アメリカ、ワシントンDCのお花見おすすめですよ!

​***

おまけ

今回はじめてのことをたくさん経験できました。

 

①初ケネディーセンター!

全部で7000人収容できる5つのコンサートホールからなる総合文化施設でジャズを堪能。

ここのステージで歌っている自分の姿を妄想しながら演奏を楽しみました。(笑)

今年のNEAジャズマスターを受賞をした、ケニーギャレットさん、レジーナカーターさん、スーミンガスさん、ルイスヘインズさんおめでとうございます!

 

②本当においしいクラブケーキを食す。

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この辺りはカニの身を固めて焼いたり、コロッケのようにしたりするクラブケーキが有名。

ベストクラブケーキ イン DCということで検索して出てきたレストランの中から、

Blue Duck Tavernというパークハイアットワシントンというホテルの中に入っているレストランへ。大満足!

 

③人生初パンダ体験。

朝むくっと起きて、そうだパンダを見に行こうと思いたち、スミソニアン国立動物園へ。東京の上野動物園にも行ったことないので初めての生パンダ!

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ちょっと気温が寒かったからすぐ室内に戻ったパンダちゃん。

ここも入場無料でうれしい!山ひとつが動物園で1日ゆっくり遊べる規模の施設でびっくり。

 

④素敵なホテルのバーで乾杯

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国立郵便局を改装したトランプホテル、オープン当初見に行ってそれはそれは素敵なホテルでした。

とはいえオーナーがあのお方なので民主党支持の州ニューヨークで私の周りの人には素敵だと声を大にしてあまり言えなかったのですが、

今回ウォルドルフアストリアというホテルに変わっていたので、今回ニューヨークに戻る前に立ち寄り、心置きなくバーでワインを堪能。

天使のささやきというロゼワイン、おいしかった!大満足!

ニューヨークよりハッピーバレンタインズデイ!

2.8.2023

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ミューズを追いかけて ~あるジャズシンガーのニューヨーク通信

ニューヨークよりハッピーバレンタインズデイ!

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皆さん、2月いかがお過ごしですか?

 

ニューヨークは昨年クリスマスの時期は激寒でしたが、今年に入ってからは比較的にマイルドな冬を過ごしています。

 

そして2月といえばバレンタインですね!

 

アメリカでは日本と逆で男性が女性にキャンディーやお花を送ったりします。

ここでいうキャンディーはキャンディーやチョコレートも含む甘いお菓子の総称なのですが、最近はニューヨークでもバレンタイン用のチョコレートが増えてきたように思います。

そのためこの時期パートナーがいない在米日本女子は、チョコレートがもらえない日本男子の気持ちが痛いほどわかります。これほんと。

 

一人の年は、みんないいよな~ちっと内心舌打ちしつつも、地下鉄で仕事帰りに普通のおじさまが花束や大きなぬいぐるみを持っているのを見ると、おじさまNICE!仲睦まじいラブラブカップルを見ると、いいよなあ~来年こそは!と思ったものでした。

たとえ今は一人だとしても、あなたを待っている誰か素敵な人ときっと出会うようになってます! みんな大丈夫ですよ!

 

ニューヨークの街中でも少しずつバレンタインの準備が始まってきたのでご紹介しますね。

このハートのグラフィティ、街を歩いていて偶然見つけたのですが、HEKTADさんというニューヨークブロンクス出身のアーティストの作品だそうです。

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サックスフィフスアベニューという高級デパートのウィンドウディスプレイ、さすがやっぱり洒落てますね!

 

アメリカ人が大好きマーブルチョコレートのm&m's! LOVEというクリアーケースの中に赤、白、ピンクのマーブルチョコレートがぎっしりはいっています。

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CVSというファーマシー、なんとキャンディーの他にこういうぬいぐるみも売っているんですよ!

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ダウンタウンのSOHO地区にあるマリーベルというおしゃれな高級チョコレートショップ。さすがに素敵ですね!

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そしてこちらは突如タイムズスクエアにあらわれたパブリックアート。

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今年のタイムズ・スクエア・アートが主催するコンペ、バレンタイン・ハート・デザイン・コンペティションで最優秀賞に選ばれた、オールモスト・スタジオのLove's h|Edge(ラブズヘッジ)という作品。

日本語でいうと愛の生垣ということです。

実際には人工の生垣で、訪問者に一輪のバラを手渡し、彫刻内に飾ってもらおうというイベントも行われているそうです。2月一杯はこちらで自由に写真を撮れますよ!

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さて皆さんはジャズの名曲、マイファニーバレンタインご存じですか?

実は私、この曲歌いたいと思ったことは今までなかったのですが、今年はこの時期にショウケースがあるのでよし歌ってみようと、もっか練習中です。

 

マイファニーバレンタインのAtsuko4Jazz判超訳詞はこちら!

マイファニーバレンタイン

私のおかしな愛しいあなた

 

私の愛しいあなた、やさしくって面白いあなた

いつも私を心の底から笑顔にしてくれる

あなたは見た目もわらっちゃうし

写真映えするわけでもないけど、

あなたは私にとってはお気に入りの芸術作品みたいなのよ

 

あなたの体つきはギリシャの彫刻みたいじゃないし、

口元もきりっとしてないし、

さらに話し出したら、あなた頭大丈夫?と思ったりもするわ

 

それでも髪の毛一本ですら私のために変えないで、

あなたが私を大事に思ってくれたらなおさらね

ずっとずっと、そのままのあなたでいてほしい

あなたと一緒にいると、私は毎日がバレンタインデーなのよ

 

一見ひどい歌のようですが、とっても愛が溢れている歌詞だと思います。

 

そして私のお勧め演奏はこちら!

今回は女性目線で素敵な男性の歌うマイファニーバレンタインを選んでみました。

 

若かりしころのチェットベイカーさんは切なくてぐっときます。

ビデオではなくとってもシンプルなレコーディングを聞いてみて下さい。

そしてトランぺッターのクリスボッティさんの若い頃、スティングさんが歌のゲストで奥様とクリスさんに歌っている映像、これは本当に素敵でまるで映画のようです。

女性はうっとりすること間違いなしです。

特に今年の2月は愛に溢れる月だと聞いています。

皆様、どうぞ素敵なバレンタインを!

Happy Valentine's Day! 

Happy Holidays!

12.15.2022

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ミューズを追いかけて ~あるジャズシンガーのニューヨーク通信

Happy Holidays!

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皆さん、Happy Holidays!

ホリデイシーズンいかがお過ごしですか?

 

11月のサンクスギビングからホリデイシーズンに突入したニューヨーク、

この時期交わされる挨拶がHappy Holidays!です。

ニューヨークには国連があるので、少なくとも196ヶ国の人が住んでいます。

国籍も違えば、民族も違う、宗教も違えば、言葉も習慣も違うのが当たり前なのです。

あまりにも違いすぎるので、違うことが普通として、お互いを尊重しながらうまくやっているのがここニューヨークなのです。

 

特に12月はユダヤ教のハヌカ、アフリカンアメリカンの方々のお祭りクワンザ、そしてキリスト教の方々のクリスマスなど、お祭りが目白押し。

そのためこの時期に交わされる挨拶は、Happy Holidays!

お互いの宗教や民族、習慣をリスペクトした挨拶、さすがニューヨーカーかっこいい!

 

そして12月で忘れてはならないのが、ジョンレノンさんの命日、12月8日。

1980年にご自宅のダコタハウスの前でファンの凶弾に倒れたジョンレノンさんのレガシーを後世にも伝えるため、オノヨーコさんとニューヨーク市が作ったストロベリーフィールズ。

この日はここに熱狂的なファンの方々が集まって、ずっと歌ったり祈りを捧げているということで今年初めて行ってきました。

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命のはかなさと尊さ、今ここに生かされていることのありがたさを再確認するとともに、世界平和を祈る場所として、普段から世界中からファンだけでなくたくさんの方々が集まっており、

イマジンのモザイクでは交代で記念写真を撮る人が絶えません。

 

さすがに今日は昼間から混み混みで、みんなでビートルズの曲を次から次へと一緒に歌っています。

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特に今年は戦争は起こるのだと世界中が衝撃を受け、平和だと信じていた日本で元首相が凶弾に倒れ私たちはショックを受けました。

地球上のすべての人々が心の平穏を取り戻し、大事な家族と一緒にすごせる世の中となりますように。

 

ニューヨークではサンクスギビングの後、街中にクリスマスツリーの露店が並びます。

今も生の木がツリーとして愛されていて、横を通ると木々のいい香りがするので、ああいい香りと心が緩みます。

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最初はえ?一冬だけのために?そんなかわいそう!と思ったのですが、新年になったらちゃんと回収されて、大きい木は建材になったり、小さい木はチップとなり公園の木々の寒さよけに根元に置かれたり、ちゃんとリサイクルされるようになっているんですよ。

クリスマスツリーとして生まれて育ってきたからには、できるだけたくさんの人達に素敵ね、きれいね、いい匂いねと喜ばれて、クリスマスまで下に置かれたプレゼントを守って、立派にお役目を果たした後、次の場所で別の形となって活躍したり、土に帰っていくということが、命の循環というか、命を大事にすることなのかなと思ったりしています。みんな早くいいお家にもらわれていくんだよ~

 

この時期のニューヨークといえば、ロックフェラーセンターのクリスマスツリー。

今年は先日11月30日に点灯式が行われたということで早速見に行ってきました。

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さすがにものすごい人出でひーと思いましたが、近くに行けば行くほど、ああ綺麗ね!という言葉しか出てきません。

毎年見に行っても本当に素晴らしく、世界一のツリーだと私は思っています。

ぜひいつかこの時期に実際のツリーを見に来て下さいね。

ちなみにこのツリーは年始までは飾ってありますので慌てなくて大丈夫ですよ。

こちらは1月1日まではホリデイムードでみんな浮かれています。

そして翌日びっくりするくらい普通に世の中が動き始めるんですよ。

ま、11月の後半からずっとホリデイムードで浮かれ続けていたから、新しい年になったし、さあ通常モードに戻るか!という感じでしょう。

 

最後にわたしから歌のプレゼント、The Christmas Song ~Chestnuts roasting on an open fire をどうぞ!

 

ジャズシンガーのメルトーメさんが、ロバートウェルズさんと一緒に書いた、ザ・クリスマスソング、もし許されるならば、この曲を1年中歌いたいと思うほど大好きな曲。

真夏の暑い暑い日にロバートさんがご自宅で冬の情景を思い浮かべてつづった詩を数行書いていたところにメルさんが登場、二人で少しでも涼しくなるよう実験しようということで、なんと40分くらいで書き上げた曲だそうです。

この名曲がそんな短時間でしかも真夏に生まれたなんてすごいでしょ!

 

メルトーメさんとジュディガーランドさんのデュエット、古き良きアメリカのクリスマスの雰囲気を味わえます!

 

ナットキングコールさんの歌も素敵です!

 

そしておまけで、コロナ中ミュージシャンと一緒に演奏できなかった頃、ひとりで撮った私の演奏です。

皆様、どうぞ素敵はホリデイシーズンと素晴らしい2023年をお迎えください!

ニューヨークから予祝してますね!

 

Happy Holidays and Happy New Year! 

オータム・イン・ニューヨーク

11.7.2022

DAYS /  Atsuko4Jazz Column

ミューズを追いかけて ~あるジャズシンガーのニューヨーク通信

オータム・イン・ニューヨーク

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はじめまして、ニューヨークのジャズシンガーのAtsukoです。

ミューズとはギリシャ語で音楽や芸術をつかさどる女神たちのこと。

私は2000年にジャズの本場で学びたいという夢だけを持ってニューヨークにやって来ました。

人生山あり谷ありのニューヨーク生活、それでもいまだにこの街に住み続けていられることはスーパーラッキー、とってもついてる、ありがたいなあと思っています。

 

11月は私の誕生月でもあり、ニューヨークの1年の中でとっても素敵な季節なので気分が上がります。

今年は10月に暖房が入るような寒い時期が一時期あったからか、昨年と比べて紅葉が早いみたいです。

 

セントラルパークの木々は色づき、秋のキラキラとしたまぶしい光の中で街を歩いていると、

まるで自分が映画の中にいるような気分になります。(これホント!)

 

私のお勧めのニューヨークの秋を感じさせる映画は『When Harry met Sally(恋人たちの予感)』。

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メグライアンとビリークリスタルのラブコメディーでかなり古い作品ですが、音楽担当はジャズシンガー、ピアニストのハリーコニックJr.。

娘時代にこの映画を見てああニューヨークに行きたい!とうっとりしていた私。

ちなみに私の歌のマリオンカウィングス先生はニューオリンズから出てきたばかりでルイアームストロングのようにわざとしゃがれ声で歌っていたハリーに、

自分らしく歌うように教えた先生なのです。それが彼のシンガーとしての活躍やグラミー受賞につながったのではと思います。

このお話はまたいつか別の機会に。

 

ジャズのスタンダードと呼ばれる曲にAutumn New York(ニューヨークの秋)という曲があります。

この曲はジョージガーシュインというジャズというポピュラーミュージックとクラシックと両方を取り入れてアメリカ音楽の礎を作った方のその愛弟子、

ヴァーノンデュークが、なんと1934年に書いた曲だそうです。

とても今から90年前にかかれたとは思えない、古さをまったく感じさせない曲。

これがスタンダードと呼ばれて長年愛され続ける曲が持つエネルギーなんでしょうね、すごい!

 

今日はご挨拶代わりにオータムインニューヨークの歌詞の一部をご紹介しますね。

恋人たちが一緒に渡るとずっと一緒にいれるというボウブリッジ.jpg

オータムインニューヨーク(ニューヨークの秋)

 

 ニューヨークの秋ってなんて魅力的なのかしら

 まるで劇場の初演日のようなスリルがあるわ

 きらびやかな人々、きらめく雲たち、

 鉄の渓谷のような摩天楼の中できらきら輝いているの

 それらを見ると、ああ、ただいまって気分になるわ

 

 ニューヨークの秋って、まるで約束されたような新しい恋や出会いをもたらすわ

 とはいえそれはたびたび心の痛みも伴うんだけどね

 夢を追ってこの街にきて、まだ何もつかめていない夢人達は

 この何ともエキゾチックな街にとまどってため息をつくかもね

 

 今ニューヨークは秋

 まあいろんなことあるんだけど、

 ああこの街に暮らしてよかったと再び思える季節なの

Atsuko4Jazz流スーパー意訳ですので賛否両論あるかもしれませんが、そこはご容赦を。

長年住んで今年になって初めて、やっとこの歌に向き合って歌いたいという気になったのです。

ビリーホリデイさん邸宅私と一緒の通りでびっくり.jpg

 

Autumn in New Yorkを聞いてみたいと思われた方に今の私のお勧めはこの方々、

ビリーホリデイ、エラフィッツジェラルドとダイアナクラールという3人の偉大な歌姫たち。

もし興味があったらチェックしてみてください。

実はビリーの歌はディープすぎてあまり好きではなかったのですが、これは心から素晴らしいと思いました。

エラとルイアームストロングのコンビは間違いのない絶妙なバランス。

ダイアナクラールは本当に深い声で魅力的です。

同じ曲でもそれぞれの個性が際立っているので聞き比べると面白いですよ。

皆さん、どうぞニューヨークの秋の気分を少しでも感じてみてくださいね♪

いつか遊びに来てください!

素敵な11月を!

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