unnamed.jpg

DAYS

STAY SALTY ...... means column

Jade Column

ハンザの街の青い空

from  Hamburg / Germany

unnamed-2.jpg
ジェイド
ゴールドスミス/アート・デザイナー

色々な国を彷徨い、渡航国は50カ国も目前というところで2020年以来、自分の記録が止まったままになっています。

今までに居住したのは日本、イギリス、ドイツ、フランス、スイスですが、気がついたら昔一度住んだ北ドイツに戻り現在は定住しています。

本業はゴールド・スミス、自分で作ったジュエリーやオブジェをユーラシアの国々のメッセや展示会に出展しながら、

その経験をもとにヨーロッパでのメッセやイベントのコーディネート、コンサルティングも承っていました。

新型ウイルスの影響で世界が一変したことをきっかけに、現在はドイツの地元の大学で宗教学 / 宗教人類学を学んでいます。

  • ブラックTwitterのアイコン
  • ブラックInstagramのアイコン
 

4.5.2022

DAYS /  Jude Column

ハンザの街の青い空

ウクライナと国防の話題と、
私の中のとんちんかんで強烈な違和感と

 

image0-1.jpg

夏時間が始まり、木の芽がそろそろ顔を出すころなりました。

たぶん日本と同様だと思いますが、コロナに代わってドイツも3月に入ってからずっとウクライナとロシアの話題ばかりです。

直接的になにか生活が変わったかといえば、州によって違うとは思いますが北ドイツですとスーパーの商品の価格が少しずつ上っているようです。

ガソリンもそうですが、今後はしばらく値上がりが続くと一般的に予想されています。

 

ウクライナで紛争が始まって以来、ニュースを追いかけて現地や避難されてきた方々の情報を集めている人たちの中には、コロナから戦争と暗いニュースが続き、疲れてしまって少し鬱のような状態になっている人が増えたと私はニュースで読みました。

戦争に対する姿勢も千差万別なようです。

あまり積極的にニュースも見ない私のような者はのん気で後ろめたく思うポイントなのか、そこまでニュースを読んでメンタルを病んでしまうのもどうかと思ったり。

 

冷戦が終わって以来、ドイツの場合も国防費や軍事費は縮小の一途を辿ってきましたが、ウクライナの例を見て私は調子に乗り声を大きくして「国防は、必要になったときにはもう遅い」と言っています。

これは以前、日本で知り合いと話したときにはとても真面目には受け入れられない意見だったようで、そして国防や軍事の話題自体が「怪しい思想」な雰囲気だと自分内アンテナが察知し、以来、私は軍事や戦争、国防といった話題は日本ではしていませんでした。

 

「戦争なんてないほうがいいに決まってるから、軍隊はないほうがいいし、軍事費なんかいらない」という意見は、少し違うんじゃないかな、私には少しわからないなとは思いました。

これは似たような例えでいうと「病気なんてないほうがいいから、検査なんかいらないし、研究もしなくていい」といっているのと同じようなもんだと思います。

病気がイヤだって病気になるし、戦争がイヤでも戦争になることもある。

それに平和というのは戦争で犠牲になった方々の上に成り立っているものだとも思います。

健康の例えで言えば、健康でいられたり病気が治ることができるのは、常に病気を研究している学者さん方の努力があるからだと思ったり。

 

もちろん戦争はないほうがいいに決まっています。

ただ、今は「たまたま」世界中のメディアがウクライナの話題を豊富に報道しているだけで、戦争や紛争は地球上にいつもあります。

それには目を向けず、ウクライナ「だけ」が特別にこのように連日報道されるのか、実は私にはよくわかりません。

基本はのん気にニュースをぼんやり見てますから。

でも「あぁ自分が住んでいる場所は直接には戦争と関係なくてよかった」とも、私には思うことができません。

病気になられた方を見て「あぁよかった、私じゃなくて。私って幸せ」とか、ご自宅に空き巣が入られた方を見て「よかった、うちじゃなくて」と思わないのと同じです。

と、思うのですが、最近のウクライナの状況の話題から「よかった、私が住む国に戦争がなくて」という人が多くて、私はけっこうびっくりしています。

日本の人からこういった言葉を聞くことが多いのですが(正直にいえば日本の人からしか私は聞いたことがありませんが)、私には強烈な違和感が湧いてきます。

私がものすごくひねくれているだけだとも言えますけど。

さらに追い打ちをかけるように「よかった、日本人で」「日本人で幸せ」。

こういうときはどのように反応し返事をするのが妥当なのでしょうか。

「よかったですね、日本人として末永くお幸せに」とか…??

もちろん自分の国を誇りに思うことは大切ですし、私だって自分の超絶大和(ヤマト)なルーツは誇りに思っています。

なのに自分の中に湧いてくるこの強烈な違和感の正体がなんなのか、私にもわかりません。

ある意味、戦争のニュースよりもこれらの日本の方々の言葉のほうが、私には強烈すぎて鬱になりそうです(← そこまでではありません、すみません盛りました)。

 

なにはともあれ「平和」も「健康」も、維持するのはコストがかかることであり、常に日頃から「予防」が大切です。

これはどこの国も同じ。

国防もエネルギーも食料も、他の国に頼ることなく自国で自給自足、これが国を守る第一歩だわとスーパーのチラシを見ながらぼーっと考える夏時間の始まりです。

 

11.5.2021

DAYS /  Jude Column

ハンザの街の青い空

来客が運んでくれた明るい秋の太陽のような心の休息

image1.jpeg

 

10月の終わりとともに、ヨーロッパで夏時間が終わりました。

通常時間に戻ったので朝は少し早く明るくなる代わりに、夕方は18時には暗くなり、これからどんどん昼間の明るい時間が短くなる季節です。

 

冬が近づくにつれて寒い日も多くなりますが「秋の夜長」の言葉が似合うこの季節が、私は嫌いではありません。

とくに新型ウイルスが世界中で流行りはじめてからはとくに家にいる時間が長くなり、自分でも驚くほど家にいることが楽しいです。

 

そして10月は展示会の季節です。

そう、よく思い出してみるとコロナが流行る前は、私はとても頻繁に出張していました。

去年は開催がキャンセルされた多くの展示会も今年は開催されるものが増えました。

もう何年も何年も毎年行っていた展示会も、今年は新しく勤め始めた会社で出展です。

仕事の内容は同じでもやはりけっこう緊張します。

でも考えてみれば、ウイルス対策でロックダウンがいいか、以前と同様に展示会が開催されるほうがいいか…

それはもちろん、家にいるのが好きな私もロックダウンがいいとは思いません。

やっぱり少しずつでも世界が元に戻るのは嬉しいです。

 

そしてさらに嬉しいことに、ハンブルグに遊びに来てくださる来客がありました。

彼女はシンガポールに住んでいますが、シンガポールとドイツの間で隔離期間の規則が撤廃になり、隔離なしでドイツに滞在することができるということで、世界が本当に良くなっていくように感じられました。

一緒に市内や近隣の街を見に出かけ、週末には久しぶりにバルト海にも行きました。

天気予報では雨だったのに、彼女が来ることに合わせたように暖かく良いお天気に恵まれました。

良いお話を聞くことができ、一緒に北ドイツの魚料理を食べに行き、とても心が穏やかになる楽しい週末を過ごすことができました。

 

こういう状態をなんと言うのでしょうか…

 

やはり「心の休息」とかかな?

 

うん、たぶんそうです。

 

大学の勉強とコロナが収束に向かい仕事の両方の、予定外にダブル・ワークになってしまっていましたが、今週は本当に心の休息、心が休まりました。

彼女がシンガポールに戻る前に、またもう一度、会えるといいな。

 

1年以上、人と人との繋がりが閉ざされる環境が続いていましたが、やはり人との繋がりは大切。

そんなことを実感した夏時間の終わりでした。

image3.jpeg
 

9.5.2021

DAYS /  Jude Column

ハンザの街の青い空

ご機嫌ななめのMacbookとその不機嫌が伝染したiMac

image0.jpg

 

晩夏にさしかかり残暑が厳しくなりはじめたころ、私の手元にiMacが届きました。

2013年から愛用しているMacbookの調子が悪く、私の手帳によりますと今年の1月に入ってからカーネル・パニックと呼ばれるMacの持病のような症状が現れ始め、さらに内蔵のマイクやスピーカーも反応しなくなりました。
OSを入れ直してみたり、とりあえず外部から接続できそうなものは繋げてみて応急処置をしながら使ってきましたがどうにも。
大切なデータのことを考え、そしてなによりも不便なこともあって、このたびはiMacというデスクトップ型のMacをやっと購入することに決めました。

世界的に同じ状況なのかヨーロッパだけの局地的なことなのかわかりませんが、発注してから届くまで2ヶ月かかりました。
「えー!そんなに長いこと待っている間にMacbookが急に直っちゃったらどうしよう」と考えたりもしましたが、もちろんそんなことはありません。
マイクやスピーカーが必要になるたびに外付けでセットする手間暇を考えると、新しく届くiMacがとても待ち遠しかったです。

そしてやっと新しいiMacが届いたときの嬉しさといったら!
8年ぶりにmacを新調した嬉しさといったら!

不調だったとはいえ長い時間を共に過ごしたmacbookにもお礼の気持ちでいっぱいですが、新しいものが届くのはやっぱりとても嬉しいです。

さっそく電源を入れて、macbookから美しくかわいらしく輝くiMacにデータを移し、わっくわくで試運転をと使い始めましたところ。

あれ。
カーネルパニックまで同期されてる。

新しいはずのiMacまでカーネル・パニック。
私もパニック。


カーネル・パニックというのは、使用者(私)の意思とは関係なくmacが勝手に再起動してしまう症状です。
原因はダウンロードしたソフトやアプリによる影響、またはそれらがアップデートされたときに”発病”してしまったり、あるいは機械的なハード本体の不具合によることもあるようです。

正直、原因はどうであれ、私は新しく機械を新調すれば直る問題だと勝手に思っていました。
でも2つのmacを同期して同じ症状が出たということは、きっとアプリのどれかが原因だろうということがほぼ確信できました。


原因がわかったことはいいのですが、でもそれはなんの役にも立ちません。
Appleのショップでメンテナンスの相談を予約するのもいいのですが、この段階になって気がつきました。

デスクトップって、ショップに持って行けない…???

私は強硬手段にでることにしました。
必要なアプリをその都度一つづつダウンロードし、その際にいるものをMacbookから手動で移す手段です。
今はまだかろうじて夏休み、私には時間があるのです。
数カ月後にはきっと以前の、不調に見舞われる前のmacbookと同じような快適な環境が作れることでしょう…

それ以外には、新しい機械というのはやはりとても快適です。
画面はきれいだし、第一、iMacの画面は24インチだいぶ大きいですから。
週末などに時間があるたびに手動でまとめてデータを移行するのも今はまだ楽しいです。


気長に少しずつ、新しい「相棒」にもなれていこうと、すっかり秋の様子を帯びてきた薄い雲がかかる空を眺める8月の終わりです。

 

8.2.2021

DAYS /  Jude Column

ハンザの街の青い空

真夏の日差しの中で思うこと

unnamed.jpg

 

 

日本で夏休みが始まるころ、北ドイツでも暑い日が続いてはいますが、盛夏はもう過ぎようとしています。

風にそよぐ木の葉の音も、みずみずしいというよりはなんとなく乾燥した響きに変わり、夏至のころに比べると日も短くなったかなぁと少しずつ実感できる季節です。

 

ドイツの中でも温暖で良質なワインが作られる西ドイツでは、

今年は豪雨が発生し甚大な被害に見舞われたことは、

日本でも報道されているかもしれません。

大変心が痛む映像が毎日ニュースで流れています。

私が住む北ドイツの天気予報はもう何週間もほぼ毎日「降る降る詐欺」状態で天気予報が外れてばかりです。

雨雲の機嫌次第ではどこで大雨の被害に遭っても不思議はありません。

西ドイツやフランス、ベルギーでの災害は私にはとても他人事とは思えない事態です。

 

それでも自然災害に見舞われた地域とはまるでパラレルワールドの如く、

世間は休暇の季節、

新型ウイルスの規制が春にだいぶ緩んだこともあり、

ヨーロッパの中ならかなり自由に旅行ができるようになりました。

私自身は大学の夏休みも少々の仕事と、

そして比較的近いベルリンに友達に会いに行くくらいですが、

SNSで華やかな旅行の写真が流れてくるのを眩しく眺めています。

 

コロナで世界が変わる前、

私は展示会やメッセなどのイベントの仕事でいろいろなところに頻繁に出かける生活をしていました。

次のシーズン、次のイベントのことを考えながら「今」目の前にある仕事をしていたので、

半年くらい季節がズレていたように思います。

夏なら夏だともちろんわかっていましたし、

移動する電車から景色を眺め一瞬季節の変わり目に気持ちを向けることはあっても、

実際の季節と自分の頭の中はだいぶ誤差があり、

季節の体感をしていなかったと思います。

もしかしたら、私はそのような生活に疲れていたのかな。

 

以前に比べると確かに自由が制限される世の中になってしまいましたが、

それを受け止めて季節の流れと共に生活があるのもよいなと思う真夏の午後です。

 

文末になりますが、

ドイツだけではなく日本でも自然災害の被害が頻発していることを見聞しております。

1日も早い被災地の復興と被害に遭われた方々の生活が落ち着かれますことを、

心よりお祈り申し上げます。

 

6.2.2021

DAYS /  Jude Column

ハンザの街の青い空

そしてまた季節は巡り、初夏の季節に思うこと

unnamed.jpg

 

初夏の季節になりました。

今年、北ドイツの春はとても控えめにやってきて、肌寒い日が続いたり1日のうちに晴れたり曇ったり、雨や雪、雹や雷・突風、そして虹が出てはまた雨が降り…と、目まぐるしく空模様が変わる日が続きました。

そんな5月の最中、新型ウイルスの影響によるロックダウンがドイツ中で、正確にはヨーロッパの多くの国でほぼ解除になりました。

小売店はほぼ6ヶ月、飲食店にいたっては7ヶ月近く、お店を営業できない日が続きました。

とくに飲食店はテイクアウト及び宅配のみの営業が許可され、規則を守らず店内で飲食行為が行われた場合、そして来店者がマスクの着用なく入店を許した場合、最大で約70万円になる罰金がお店側に課せられるため、心痛多く大変な期間だったと思います。私にとってはとても他人事とは思えず、大変心が痛んだ期間です。

 

そのようなロックダウンも、初夏に合わせるように解除になりました。

街中の歩道にもまたカフェのテーブルが並ぶようになり、普通の状態に戻ることはやはりとても嬉しいです。

多くの人たちは、これで本当に終息したとは思っていないようですが…

そして私もそうは思っていませんが…

夜中まで明るく暖かいはずのこの初夏の季節に、普通にカフェに入って休憩ができる、友達と外食ができる、それだけで今は嬉しくて幸せです。

たぶん多くの人達がそうなのではないかと思います。

 

少し斜め上から見てみると、6月にはヨーロッパのサッカーの一大イベント、EURO2021が無観客で催されます。

日本でも有名だと思いますが、ヨーロッパですとサッカーのイベントはオリンピックとは比較にならないほど盛り上がるイベントです。

東京のオリンピック同様、2020年の開催が延期され今年になったEURO2021です。

一般的にも伝統的にも、そしてもちろん経済的にも重要なイベントです。

さらにそのあとにはすぐ夏の休暇、民族の大移動の季節が続きます。

夏にロックダウンなどしていたら、観光産業やそれに準ずる周辺の該当地域の業者、自治体そのものにとって経済的な打撃は、他の季節の比ではありません。

EURO2021と夏の休暇。

この2つのために6ヶ月ものロックダウンだったのではないかというのが、一般的な解釈なようです。

 

秋になったらどうなるのかな…と、ふと考えたりしますが、それは誰にもわからないことだと思います。

有名なバイエルン州のお祭り、オクトーバー・フェスはすでに5月上旬の時点で不開催が決まっていますし、数カ月先のこともよくわからない状態は今も続いています。

ただ、それならやはり「今」を楽しむんでいいんじゃないかな。

せっかくロックダウンが解除になったのだからよくわからない数ヶ月先のことよりも、初夏の「今」、明るくて暖かい季節を楽しもう…

もちろんどうでもいいわけではないですが、未来の予測が難しい状況をある意味で本当に「臨機応変」に最近は考えることができるようになりました。

もしかしたら新型ウイルスの影響で世界中が、そして自分の生活も大きく変わってしまったことで得た自己内のポジティブな変化、良い産物の1つかな…

そうだそう思うことにしよう、そうに違いないと、

半ば強制的に「ポジティブな思考の変化」と信じる初夏の昼下がりです。