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DAYS

STAY SALTY ...... means column

Coffee +

コーヒーがあるところに人が集まる !? そして、写真も映画も芝居も。

Tatsuro Rokudo Column

For Enjoying Toyama Life !

from  Toyama / Japan

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六渡達郎
太陽珈琲焙煎本舗

大学在学中より演劇の制作に携わり、一方では雑誌や広告の写真撮影を生業にすると共に、数々の舞台に関わる写真を撮影。

1999年写真展『小笠原生活様式』銀座コダックフォトサロン、2000年写真集『小笠原ターザン』を出版。
その後、2005年生活拠点を北京に移し、2007年「Caffè il Sole Beijing」開業。

中国人も驚く「神奇的杏仁豆腐」で巷では有名なお店となる。

北京在住の日本人中国人有志と共に2010年北京で自分の夢を追い求め奮闘する若者を描いた日本語喜劇『咖啡店的太太〜Catch the Beijing Dream』を企画演出し好評を博す。翌2011年再演。

その後も舞台演出、アフレコ、中国TVドラマ出演なども。2013年「Caffè il Sole Beijing」閉店。
日本スペシャルティコーヒー協会SCAJコーヒーマイスターの資格を取得。
2014年10月富山へ。2015年12月、コーヒー豆の焙煎加工を行う「太陽珈琲焙煎本舗」を開業。
2019年 タニノクロウ演出作品『ダークマスター2019TOYAMA』出演(主演ダークマスター役)富山オーバードホール

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5.2.2021

DAYS / Tatsuro Rokudo Column

Coffee +

コーヒーがあるところに人が集まる !? そして、写真も映画も芝居も。

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Uber Eats

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このいつまで続くのか判らないコロナ禍にあっては、今まで通りのやり方じゃダメだ。
そして、コロナが終息したとしても、以前と同じ世の中が戻って来るとは限らない。
いや、きっともう元通りにはならない。

2014年秋に帰国して、富山に戻って来たのは30年振り。
富山市の出身とはいえ、高校まで生活していた後大学進学と共に上京しているので、自転車移動出来る程度の行動範囲でしか街の事を知らない。

また不在にしている間に街も大きく変化してしまっていて、ほぼ新しい土地に来た時の感覚と変わりがなかった。

まさにこの年、北陸新幹線が開通し今後は富山も活性化するだろう。

そんな幻想を抱く人達も居たのだろうが、それこそ昭和の考え方だ。

こうしたハードが整って都会への人の流出に拍車が掛かるだけで、結局のところ地方から発信出来るほどの魅力が無ければ地方に於ける活性化は有り得ない。

そんな事を考えながら、時の流れでシャッター街と化してしまった中央通りや総曲輪(そうがわ)通りから差ほど遠くない場所、住所も「丸の内」と書くところにコーヒー豆の店を構えてみた。

もう写真撮影を生業にするのはやめよう。

自分の作品を撮ろう。

富山に於いてもブライダルや家族の記念撮影の仕事は有ったとしても、出版社やメディアが無いと思われる地方で東京と同じ感覚で写真のカメラマンは食べてはいけない。

広告の仕事も都会から出向いてる代理店に仕切られて地方にはイニシアチブが無いだろう。

ましてや時代はフィルムからデジタルに移行し、写真の価値も大きく変わってしまった。

今となっては、性能の良いカメラ付きスマートフォンを買うべきか、ムービーも撮れるコンパクトなデジカメを買うべきか真剣に悩んでしまう。

 

北京に居たときに衝動的にカフェを作ってしまった流れから、全く迷いなく富山でもコーヒー関連の仕事を。

世の中では世界的なコーヒーブームの到来を感じていた事もあり、自分自身が美味しいコーヒーを見極められるようになれるためにも、コーヒー豆の焙煎屋を始めることにした。
自分一人でコーヒー生豆(なままめ)を仕入れ焙煎して、それを販売する。

店内ではコーヒーの試飲は出来る。でもカフェのようなスイーツも食べられるような、場合によっては食事も出来てしまう喫茶店にはしない。
地の利もよく判らない富山で、もちろん繁盛店にする事が目的ではあるが、ひとりで切り盛り出来て、カフェではなくて、コーヒー豆の焙煎の作業をしてコーヒー豆を販売する店として誤解なくこちらの意図通りに認知されるようになるまでには多くの時間が必要だろう。

地方の家賃は東京に比べて安いとは言え、固定費として出て行く家賃、そして人件費の出費は大きい。

まずはミニマムを成立させること。

豆の販売店としての認識がされて経済的な余裕が出来てからカフェを併設するなり別の場所に作りたい。

だが、最悪の場合、豆屋の認識が成立させられなかった場合、店舗としての存続のために保健所の食品衛生許可だけは取得しておこうと考えていた。

店舗を構えて3年目、2017年の冬。富山に戻って来て初めての大雪を体験する。

( 昨年2020年の冬は更に酷い大雪だったが。)

お店のシャッターを開け、パワフルなガスストーブを点けて待っていても、営業時間内にまったくお客さんが来ない。客足が悪天候に影響されてしまうのは頭で判っているつもりだったのだが、単純に売上に反映されてしまい様々な支払いが滞ることになってしまう。

富山に於いては店舗を構えたからと言って商売が成り立つとは限らない。
お客を待つのではなく、人が集まるところへこちらから出向いて商売をすべきとテント出店を積極的に行うようになった。

だが、テント出店も天候に左右されてしまう。

スマホの時代、もっと通販を強化しなければ。
その後、協力者が現れ何度か打ち合わせを試みてはいるが、こうした販売の流れの中で注文が入ってから「翌日発送」や「送料無料」などの多くのネット販売の企業が当然のように行ってるサービスが、ウチのようにたったひとりで稼働させている小規模店舗では対応仕切れないのである。

誰かアルバイトに来てもらえば解決することなのか。

イベント出店だけでも手がいっぱいになっている現状や売上が不安定な点からも、通販部門の強化はもう少し先の話になりそうだ。

一方で、富山でも四角い箱型のリュックを背負って自転車で街を駆け抜けるUberEatsを見掛けるようになってきた。
昨年のコロナが蔓延しはじめた頃から店舗は基本的に休業状態。

イベント出店だけは積極的に出向いているが、店舗内は倉庫と化し、常連さんのためにコーヒー豆の焙煎はしているもののイベントで売るカレー作りにエネルギーを注ぐあまり傍ではカレー屋に商売替えしたとも思われてる。

保健所の食品衛生許可を取っておいたのが正解だった。
カレーも作る豆屋としては、バターチキンカレーとインド AA モンスーン・マラバール をセットでオーダーしてもらえると結構嬉しい。

カレーとコーヒーのマリアージュと言ったところだ。

2021年4月22日。
UberEatsに申請したのは昨年12月だったか。

既にかなりの時間が経っている。

まだ会ったこともないUberEatsの担当者にメニューを早くアップするようにと、半ば強引にメニューの撮影日を決められ、自分で撮影してアップしてやろうかとも思ったのだけれどUberEatsのメニュー写真のガイドライン等があるだろうから、初回は大人しく様子を見ておこうとも思い、素直にこの日を迎えた。

担当者とは電話で何度か話もしたが、メニュー撮影に関する件はメールで日程や準備しておくモノなどが伝えられただけだった。リモートが徹底している。
15:00スタートの予定だったが、14:30にカメラマンさんから電話が入って「まだ小杉インターを出たところです。」とのこと。

高速に乗って来た!?

どこから来るんだ!? 渋滞だなんて大きな事故でもあったのか?
30分ほど遅れて金沢在住のカメラマンがやって来た。
この日富山の西ではブルーインパルスが上空を飛ぶとかで、富山市までの途中の道では大渋滞が起こっていたようだ。
順調ならUberEatsサイトで5月連休明け頃には、太陽珈琲焙煎本舗のメニューの一部が稼働し始めるらしい。

 
 

4.1.2021

DAYS / Tatsuro Rokudo Column

Coffee +

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Chocolat Blend

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3月28日。昨年の今日は、富山で行う予定にしてた芝居の公演を新型コロナの拡散防止を鑑みて泣く泣く中止にした日。

命日と言っても良い。

早くも一年が経ってしまった。

幸いにも一年後の今日、富山市の総曲輪(そうがわ)グランドプラザでは「田畑真希ダンス2021公演『カーーニバル』は予定通り開催された。

ここ数年連続で毎年のようにダンスワークショップが企画され、富山県在住のアマチュアダンサー達が集い稽古を重ね公演をしている。
2014年秋日中関係が思わしくなくなって北京に住みづらくなり富山に生活の拠点を移すべく日本に戻って来て間もなく、富山市内の街中で貼られていたコンテンポラリーダンスのポスターを偶然にも見つけたのがキッカケ。

この田畑真希さんとウチの奥さん陳黛英が桐朋の演劇科での同期だったのである。

大学時代の二人が思いもよらぬ富山で再会を果たした事から、その後黛英も直ぐにダンスワークショップに参加するようになった。

この田畑真希ダンス公演は、毎度毎度 コーヒー屋のテント出店の日と重なってしまって、黛英との結婚後一度もコンテンポラリーダンスを踊っているところを観たことがなかった。

正に仕事が忙し過ぎて子供のピアノ発表会に行けないお父さん状態。

幸か不幸かコロナの影響で例年のような春のイベントやマルシェが軒並み中止になり日程がズレて何もどこにも出店することのない第四日曜日を迎えることになってしまった。
そんなこともあって今回は特別。
会場のグランドプラザでは、朝から立ち位置の確認から簡単なリハーサル、本番2ステージが終わるまで、合間合間でダンスの関係者にコーヒーを飲んでもらおうとポットに入れたコーヒーを用意して控え室に置いてもらうことにした。

だいぶ暖かくなって来て、富山市内の桜の名所では三密お構いなしで人が集まり始めている感じ。

とは言え、無防備な様相で長時間屋外にいるとすっかりカラダが冷えてしまうという感じ。

参加者のほとんどが女性ということもあって、太陽珈琲焙煎本舗では最も人気でコスパの良いブラジル セラード カラメリッチ#18 をベースに コスタリカの豆の爽やかな酸味を少し加えてチョコレートっぽい印象になるように仕上げ「ショコラブレンド」とした。

ウチの店、普段は基本的にシングルオリジンの豆を推しているので、ブレンドを作ったりするのは珍しい。

そして、仕事として舞台写真を撮らないながらもやはり現場に出向く以上は何かしらの撮影をせずにはいられない。絶対に手持ち無沙汰になって居心地が悪くなってしまう。

そこで、iPhoneカメラのムービーで記録撮影をすることにした。

iPhoneを手持ちで約20分間持ち続けるのは手の振動がそのまま映像に伝わってしまうため、少し前にAmazonでポチッとやってしまった iPhone用のスタビライザー、ジンバルをデビューさせることにした。

一応、スチールカメラも用意していく。

けれど、仕事モードにはなりたくないので仕事では使わないオモチャカメラ パナソニックG2を忍ばせて行くことにした。
ところが、いざ撮り始めると自分の中のスイッチが入ってしまってオモチャカメラではメモリーバッファのスピードが遅く、EVF(電子ビューファインダー)では実際の被写体の動きとファインダー内の動きとのタイムラグに耐えがたい不快感を覚えてしまい強烈なストレスになってしまった。

iPhoneジンバルも安物買いの銭失いと言った感じで、iPhoneとジンバルを繋ぐBluetoothが現場環境に飛びまくっている電波なのか何かノイズのようなものと干渉してしまうようで、大事な録画中に勝手に機能しなくなり仕舞いには痙攣したような動きをするといった機材トラブルに見舞われてしまった。

やはりどんな現場であろうとも、自分の機材は常にベストの状態に保持しておかないと、自分の精神衛生上よろしくないという事を再確認してしまう事となった。

 

うっかり気を抜いた撮影はともかく、3月21日の緊急事態宣言解除から間もない今回のダンス公演は例外なく県外からの来訪者である田畑真希さんは事前にPCR検査を受けて来ている。

本日の公演2ステを終えた後も、参加者や関係者の打ち上げもナシ、慰労会もナシ、乾杯もナシなのである。


この一年、演劇のみならずイベントが行事が冠婚葬祭が学校の授業が悉く中止になり延期になり小規模になって本来のものとは異なる不本意な状態を余儀なく選択させられてしまった。

誰が悪い訳でもない。

新型コロナウイルスの拡散防止の為だ。

仕方が無い。

そう思って自分自身に言い聞かせて来た。
しかし、ここへ来て、どうも東京オリンピックだけが例外的に強引に実施されようとしているような気がしてならない。

3月21日、東京都の感染者数が下げ止まりと言われる中、どういう訳か緊急事態宣言が解除され、3月25日からフライング気味に聖火リレーが福島をスタートした。
「復興五輪」「コンパクト五輪」というフレーズはどこに行ったのだろう?

当初の予算を遙かに超えてるにも関わらず、強引に開催しようとするのは誰の思惑なのだろう?

説明もされること無く、誰も責任を取らない。

理不尽極まりない。

 

2.1.2021

DAYS / Tatsuro Rokudo Column

Coffee +

コーヒーがあるところに人が集まる !? そして、写真も映画も芝居も。

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コスタリカ  グラニートス・デ・オルティス・レッドハニー

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大雑把に言うと、コーヒーの実から中の種を取り出して乾燥させた物がコーヒーの生豆(なままめ)となる。

そう、便宜的に「コーヒー豆」と言ってしまうが、豆では無く「種」なのだ。

コーヒーチェリーと呼ばれる実の収穫後の加工処理が後々のコーヒーの味や香りに大きく影響を与える。
完熟したコーヒーチェリーをピッカーと呼ばれる人たちが手作業で丁寧に摘み取り、実の皮を取り除く。

チェリーと呼ばれるくらい見た目はサクランボと似てはいるが、少々小振りで、それほど果肉は厚くない。

表皮を剥いてやるとヌルヌルした果肉が出て来る。

果肉はフルーツらしくジューシーで甘酸っぱい。

詳しく言うと、このヌルヌルした粘液質がミューシレージ(スペイン語 miel : 蜂蜜の意)と呼ばれるものであり、それが種に残った状態で乾燥させる精製処理を「ハニープロセス」と呼ばれる。
この加工法で仕上げられたコーヒー豆は、果肉の糖分が種に凝縮され尚且つ爽やかな酸味を豊かに持ち複雑な香味も併せ持つ。更にその後の焙煎によってはカラメル感も出て来たりもする。

「レッドハニー」は50%のミューシレージを残して12~14日間掛けてゆっくり乾燥する。

手間が掛かっているだけに美味しいコーヒーになること間違いなしだが、値段もそれなりに良かったりする。
 

2019年の夏のこと。
魚津漁業協同組合 魚津おさかなランドの建物を使って、映画のロケが行われた。

このところ、富山県の観光課が運営している TLO (富山県ロケーションオフィス)が大活躍されているようで、映画やドラマの撮影が県内の至る所で行われるようになっている。
この春、舞台『ダークマスター 2019 TOYAMA』富山オーバードホールで舞台デビューしてしまったこともあって、今回の映画の撮影では主人公の上司の役で出演することになったのだ。


こうした現場は初めてではない。

都内で写真撮影を生業にしていた頃、かつてVシネが流行った頃には、そうしたビデオパッケージの写真撮影もした事があったし、TVの2時間ドラマのスチールスタッフとして地方ロケに出向いたこともあった。

そうした映像現場のスタッフとして関わり、ついでの ”内トラ” として、身内がやるエキストラとして、いわゆる通行人のような台詞の無い扱いで出演をしたこともあった。
けれど、今回は違った。

ちゃんと一丁前の出演者扱いされて、一応一言二言の台詞があるため、若干大切に扱われいたような気がした。

映るっているか映ってないか結果の映像を見ないと判らない、台詞の無いエキストラとは明らかに違う扱いなのだ。
「控え室はこちらなんで~」とサードくらいの助監督さんなのか、男性スタッフが部屋を案内してくれて入っていくと、窓際の外光が入る明るいところでは映画の主演である女優さんがメイクさんと思われる女性スタッフと雑談を交わしながら顔のマッサージを受けている。

その反対側の壁の辺りにはハンガーラックが4台くらい置かれていて、撮影で使われると思われる衣装がたくさん掛けられており、その横で簡易的にカーテンで仕切って目隠しされた更衣室、いや、その着替えエリアでは主演の幼馴染み役の俳優さんが正にお着替え中だった。
案内してくれた男性スタッフは「上司役の六渡さんで~す!」と紹介してくれたので、出演者ぶって「おはようございます! 地元富山の出演者、六渡です。よろしくお願いします。」と挨拶をしてみたものの二の句が継げない。

「こちらに座っててください。もう少ししたらお弁当持って来ますんで。」と言われても、なんだか場違いのような居心地悪さを感じる。

借りてきた猫だ。
そもそも、2005年から北京で生活して2014年には富山に戻ってきたけれど、自宅にTV受像機を置かないTVを見ない生活を続けている事もあって、この2人の俳優さんの事をほとんど知らなかったのだ。

この撮影に入る前、熊澤尚人監督の作品はすぐにレンタル屋に駆け込んですべての作品を観まくった。

だが、共演者の作品まではチェックしていなかった。

迂闊だった。

 

 

主演の2人結子と一郎を含め、町のお年寄り達と町役場の人たちが集まる宴会シーンでは、サプライズもあって居心地が異なり、こうした撮影現場が初めて楽しいと思えた。

 

こうした大勢の人が映るシーンでは、ストーリーを紡ぐメインの役者がカメラ前で演技をして、その他の出演者達は奥で背景に映り込みながらも、場の雰囲気に合わせた演技を要求される。多くの場合、背景になる人達には台本上の設定のみで台詞は与えられておらず、雰囲気に見合ったアドリブを声を発する事無く、見た目は普通にお互い意思が疎通しているかのように見せて映らなければいけない。

助監督さんの指示で宴会の座る位置を決めてもらい、テーブルに着いてみて、驚いた!

大学進学で上京して間もなく、友人の紹介で下北沢本多劇場で黒衣のバイトをするようになり、「お前、写真撮れるんだって!?」と言うことで舞台写真を撮るようになって差ほど時間が経ってない頃、渋谷パルコ SPACE PARTⅢで上演されていた『クラウド・ナイン』の舞台写真を撮るためゲネプロで劇場内に入っていた。

イギリスの戯曲家の翻訳劇なのだが、当時現場で目の当たりにしていても内容はさっぱり理解出来ていなかった。

ただ、演出家と照明さんがモメててなかなかシーンが決まらない。

劇場の退出時間を越えて翌日再び撮影に来るという異常事態に陥っていた事だけは明確に覚えていた。

今ウィキペディアで調べてみると、1986年の公演だったようだ。
ナント!? その『クラウド・ナイン』に出演されていた女優の京子さん(仮)が、30年余りの時を経て、この富山で、テーブルを挟んで向かい側で「このマグロの赤身美味しいわぁ~!」と言いながら、宴会シーン用に用意された消え物の刺身盛り合わせをスタッフの指示も待たずにパクパク食べていらっしゃる!

仕舞いには「アンタも食べなさいよ!」と声を掛けられ、指示を待たない共犯者を募る始末。
「いや、ボクは富山在住者なので……、いつでも食べられますから~」
「じゃ、アンタ! 東京じゃ、なかなか食べられないわよ~、こんなの」と彼女の隣に座っている、既に芸能歴20年選手の明日香さん(仮)の脇を小突いて、加担するように強引に誘った。

屈託の無いおばちゃんキャラ炸裂である。

思えば、ベテランの京子さん(仮)の計算ずくなのか天然なのか、宴会で楽しく盛り上がってるシーンを前にして、現場を和ませる言動と振る舞いだったに違いない。

こちらも調子に乗せられ嬉しくなって、思わず「『クラウド・ナイン』のゲネの撮影で劇場内に居たんですよ!」と口を突いて出てしまった。

撮影中のリハーサルを繰り返す短い待ち時間だけでは、30年前の渋谷から現在の富山に至るまでの経緯を話し終える事は出来なかった。

ただ、勝手ながら、演劇特有の、時間と空間を共有して過ごしたという仲間意識を覚えた。

出来ることなら、もう少し当時の話など直接伺いたかった。

きっと、実際の映画の宴会シーンでは、主人公結子が将来を決定付けるお年寄りと会話を交わす奥の方で、ちょっとピントがぼけた状態になりながら、メタボなオヤジが楽しそうにお酒を注いでもらっているように映ってるに違いない。

残念ながら、京子さん(仮)とは後の撮影スケジュールが合わず、御挨拶も出来ず仕舞いになってしまった。

いつか舞台に出演されるような事があれば、観劇がてら楽屋口に会いに行こうと思った。

控え室に戻ると、結子と一郎に加え、明日香さん(仮)も戻って来ていた。
この映画は、ほとんどのシーンが富山県内で撮影が行われ、彼らは既に一ヶ月近く富山に滞在しているようだ。

この日の撮影は魚津漁港の近くだが、3人の話を聞いていると携帯の電波も怪しい山の方での撮影も行われたらしい。

主演の2人が中心になって撮影が進んでいくため、気分転換に「ちょっとコンビニ行って来る~」って事も出来ないらしい。そして、最寄りのコンビニ自体が無い。

いつの間にか明日香さん(仮)の撮り分は、すべて終了していたようで、晴れ晴れとした表情で「また東京で会おうね~」などと帰り支度をしている。

この時初めて判ったのだが、3人とも同じ所属事務所なのである。

詳細は伝えられていないが、事務所の「設立25周年企画」という体裁の映画なのだ。

周囲のスタッフさん銘々に「お先に~!」と挨拶をしていたかと思うと、明日香さん(仮)は、控え室の片隅で差し入れてもらった野菜ジュースをズルズル啜っているメタボなオヤジのところにもやって来て「楽しかったです! どうもありがとうございました! また会いましょう! 握手!」と言いながら、両手を差し出してくれた。

こちらは、もうただオロオロしながら片手を差し出し「また、よろしくお願いします!」と小さな手を握るのが精一杯で。

これで、20年下の女優さんにすっかり心を奪われてしまった!

本番の台詞のあるシーンを残しているにも関わらず、もう大業を成し遂げたような脱力感に襲われたのだが、ふと我に返りロケ現場まで乗って来た自分のクルマにコーヒー豆も乗せていた事を思い出した。

こんな時の「コスタリカ  グラニートス・デ・オルティス・レッドハニー」だ!
ロケ現場の建物に横付けされた黒のアルファードに乗り込んだ明日香さん(仮)に、「チョット待って! コレ、自分で焙煎したコーヒー豆です!」と。

一瞬、中学生男子が同じクラスの可愛い女の子に初めてプレゼントを渡すかのような気分になった。

 

 

撮影が終わってから約一年経って、都内で関係者の完成試写会が設けられたのだけれど時間的に都合が付かなかったり新型コロナの事もあったりで富山から向かうことも出来ず。

今年2021年になって、富山での試写会が予定されるも35年振りに降った大雪で中止になってしまう。
まだ自分のスクリーンデビューの姿を確認出来ていないのだ。

 

期せずして、本日1/29(金)全国公開となる。

 

映画『おもいで写真』は、コスタリカ グラニートス・デ・オルティス・レッドハニー の味がする。

1.3.2021

DAYS / Tatsuro Rokudo Column

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Siphon Coffee

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浅煎りのコーヒー豆で淹れるフルーティーで水色(すいしょく)も紅茶のようなコーヒーは、普段ウエッジウッドのピオニーシェイプのカップに注いで飲みたくなる。ところが、雪も降って寒い季節がやって来るとピオニーのようなお上品なカップだと一杯飲みきるまでに中のコーヒーがすっかり冷めてしまっていたりすることがある。そう思うと、冬の寒い時期にはサイフォンで淹れて地が厚くてぽってりとした口当たりのマグカップで苦味が利いたコーヒーを飲みたくなる。

ハンドドリップの場合、沸騰したヤカンからドリップポットにお湯を移し替えコーヒーの粉に注ぐ頃には90~85℃くらいの湯温になって抽出されている。サイフォンの場合は、器具の下部フラスコの丸い部分で湯が沸騰に伴う蒸気圧によってフラスコ内が正圧になり、大気圧を超えた時点で湯が器具の上部の漏斗に移動し、湯がコーヒーの粉と接触し混ざり合って抽出が開始となる。フラスコの湯が移動し切ったところで火を外してやると、今度は下部フラスコ内部の温度が下がり始め陰圧になり抽出液は上部漏斗からフィルターで漉された状態で下部フラスコへ吸引されコーヒー抽出液となる。そうした抽出器具の性質上、コーヒーの粉はドリップの場合よりも高温状態でやりとりされる。

コーヒーの苦味の成分は、高温で抽出されやすい状態にある。時には脂肪分多めの温かいミルクもマグカップ注いでカフェオレとして飲みたかったりもする。

このところのコーヒー業界の売り文句は「爽やかな酸味」「明るい酸味」というのが流行っているが、一方でカフェオレにする時にはミルクに負けないコーヒーの苦味や存在感を要求したい。

そうすると、アフリカ系の元々酸味がしっかりあるコーヒー生豆を黒っぽい深煎り豆に仕上げて苦味もコクもあるコーヒーにする。今年の太陽珈琲焙煎本舗では、ケニア AA キウニュウ の深煎りが人気だった。これが力の無い豆だと、焦げてただ苦いだけの炭で抽出したような黒い汁になってしまう。

 

爽やかな酸味のコーヒーも美味しいが、苦味の利いたコーヒーも美味しい!

 

 

12月に入ってから、今年のクリスマスブレンドは酸味系から苦味系にシフトしようと思いついた矢先のことだった。
フリーランスのカメラマンの先輩と言える I さんからFacebookMessengerに連絡をもらった。
東京に住んでいた頃は、幾年も続けて某メーカーのファッションショーの撮影を一緒にしたり、江戸川区だったか江東区だったか区内の道路脇の緑地帯を写真で記録する地味な仕事をしたり、ある時は名古屋のデパート内の店舗の什器に商品が陳列されている様子を記録する撮影をしたり、、、、年何度かは一緒に仕事をする数少ないカメラマン仲間の一人だった。


「 22日、23日、24日の三日間、空いてないか? 福岡ロケ!」
土曜日曜に掛かってない。店は相変わらず閉めてるし、断る理由が無かった。
富山からだと、富山空港から羽田乗り換えで福岡空港。もしくは、小松空港までクルマ移動して福岡空港。時間の関係もあって、22日クルマで小松まで移動して夕方の便で福岡空港。博多のホテルで合流。23日と24日撮影で、帰りは便の時間の都合で一日延泊させてもらい、翌25日福岡空港から富山空港へ戻ることとなった。エアチケットはネットでスグに便の予約が出来た。
撮影内容を更に詳しく聞くと、難しい撮影ではない。だが、どうも今持っているレンズでは心許なく感じるところもあり、ワイド系ズームレンズもスグにAmazonで購入して備えることにした。
何年ぶりだろう? 久しぶりの福岡。まだ北京在住の頃、本帰国することを決めて、日本のコーヒー屋さん巡りをしようと海外在住者のためのJR特別周遊券 JAPAN RAIL PASS を活用した時以来。2013年だったか、その時は珈琲美美(びみ)さん、REC COFFEEさんには行ってコーヒーを飲んだ。今回は、延泊することになって時間に余裕も有りそうだし、是非とも あだち珈琲さん、ハニー珈琲さんには行ってみたい。

ところが、日に日に新型コロナが猛威を振るい12月18日には東京都を目的地としたGoToキャンペーンが一時停止となってしまった。
自分の場合エアチケットを単独で予約しているだけなので、キャンペーンに関わりが無いものの撮影が仕事だから、福岡が楽しみだからとは言え、強行して撮影後富山に戻って来て年末に突入するなか二週間の自己隔離出来るような時間の余裕が有る訳でもなく、フリーのカメラマンが一度引き受けた仕事を断るなんて!?  今回は泣く泣く仕事自体をキャンセルさせてもらうという有り得ない選択をする事となった。
 

この年末年始は越中稲荷神社の初詣にむけて、神社の境内でテント出店する予定です。今回でもう6年連続の出店となります。日本全国一斉にロックアウトにならない限りは、出店してコーヒーを淹れながら新年を迎えます。
全国的に疫病退散と謳う妖怪アマビエがもてはやされていますが、実は富山にも似たような「霊獣クタベ」というやつがおりまして、2020年の悔しい思いを吹き飛ばすべく太陽珈琲焙煎本舗はスペシャルなコーヒー「クタベ ブレンド」を作って2021年に臨みます。

皆様、2021年は、是非とも、良いお年を!

 

12.1.2020

DAYS / Tatsuro Rokudo Column

Coffee +

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Drip Bag Coffee

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もう間もなく 2020年12月2日(水)~6日(日)、劇作家で演出家のタニノクロウ作品『笑顔の砦 ’20帰郷』が富山オーバードホールにて上演される。

大雑把な言い方をするならば、富山に於ける市民劇(?)、富山出身のタニノクロウとキャスト・スタッフ共、富山出身もしくは在住者によって演劇を製作するプロジェクトである。

昨年2019年3月に上演し全公演チケット完売で好評を博した『ダークマスター 2019 TOYAMA』に続き、2作目となる。

今回は舞台写真撮影をする予定。

ちなみに、前作『ダークマスター 2019 TOYAMA』では、53歳にして初舞台初主演を演じさせてもらうこととなった。

当時キャスト・スタッフが集う稽古場や本番の楽屋では、ケータリングサービスのコーヒーを太陽珈琲焙煎本舗のコーヒー豆に切り替えてもらい関係者には充分にコーヒーを楽しんでもらえた筈と自負している。

ところが、残念なことにコロナ禍の真っ最中の今年の公演ではそんな訳にはいかない。

多数が関わって共有するような事が許されないためケータリングがNGなのである。

今回の出演者は10人。

通常稽古が始まり台本を受け取ったばかりの頃は、皆で芝居の雰囲気を掴むためだったり、出演者の台詞の確認をするために「本読み」という作業をする。

この『笑顔の砦 ’20帰郷』はZoomを使った本読みから始まった。

Zoomミーティングのようでもあり先進的合理的とも思えるが、台詞の間を大切にするようなシビアな部分になると、ネットを介した場合のタイムラグが生じてしまったりすることもあって、どうも今ひとつ残念な感覚に陥る。

世間では演劇を不要不急のものとカテゴリー分けされてしまう事もあるようだが、真剣に関わる当事者達は人一倍感染拡大防止の対策を取り長い期間に渡って気が緩むことのないよう細心の注意を払って公演本番に臨んでいる。

密にならないよう稽古場の重たい防音扉も全開の状態で稽古が続けられ、休憩時間を取る度にスタッフが人が居た辺りを念入りにエタノールを噴霧している。

恐らく主要なキャスト・スタッフはPCR検査をして、陰性を確認した上で本番を迎えるだろう。

富山オーバードホールの舞台上特設シアターというのは、通常の大きなオペラやミュージカル用の舞台なので本来の客席は使用せず、大きな舞台上に役者の息遣いを感じられるような距離感の舞台をわざわざ設置してしまうステージオンステージの劇場で、元々260席を想定していたところをコロナ対策のソーシャルディスタンスを考慮してワンステージ最大130席を上限とされている。

つまり、満席になったとしても、チケット収入が半減してしまうのだ。

すべての来場者は、劇場受付で体温を計測し連絡先を記し両手のアルコール消毒をする事になるだろう。

更に、関係者達は無事に本番を迎え千秋楽を終えた後も、いつものような公演の成功を喜び祝う打ち上げも許されないに違いない。

劇場に足を運び観劇するという行為は、当然芝居の内容や役者の演技を観てその空間を共有して楽しむものだと思うのだけれど、このコロナ禍の中で実施される公演に関しては、その関係者達のなんとかして無事に本番を迎え成功させようという心意気をも垣間見てもらいたい。

Show Must Go On !

 

コーヒー豆屋としては、個包装のドリップバッグを差し入れしようと思っている。

 
 

11.5.2020

DAYS / Tatsuro Rokudo Column

Coffee +

コーヒーがあるところに人が集まる !? そして、写真も映画も芝居も。

For Enjoying Toyama Life !

Mundo Novo (ムンドノーボ・新世界)

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富山地方気象台は10月17日、立山の初冠雪を観測したと発表した。

平年より9日遅いとの事。

しかし、今年2020年は春から時間の流れが可笑しくなっている。

何もかも新型コロナの所為にしてしまえば説明が手っ取り早いのだが、今年に限って周囲で訃報が続きまくって両手の指で数え切れない。

どうも気が滅入る。

3月から毎月のように葬式に参列して、かつてない頻度で黒いスーツを着ている。

そのお葬式もウイルス感染防止対策の為、会場の中ではソーシャルディスタンスが取られ、両腕を大きく広げて体操が出来てしまうくらい不自然に間隔が開けられている。

会場側から参列者は「30人まで」と制限される場合もあれば、自宅に祭壇を設け遺影を置いた玄関先で御焼香を済ませる超簡素なものもあり、メールやFacebook等で訃報を知り、そのまま「こんなご時世ですから葬儀は行いません」と伝えられるものもあった。

それぞれ、何ヶ月も何年も会ってなかった人達でもあったので、こうした簡素な葬儀で故人を痛み死を噛み締めるものでなかったりすると、単に長期に渡って会えないでいる状態がそのまま継続しているだけのような気になったりもして、どこか踏ん切りが付かないでいたりする。

 

歳は10くらい上のフリーランスのカメラマン。

ある時期に通った写真のワークショップで出会ったのがきっかけで。

お互い、あ~でもないこ~でもないと独自の写真論を交わしながら一生懸命モノクロの作品を作って、一緒に暗室に入ってプリントをしたり、お互い撮影の手伝いをし合ったり。

毎月目黒で行われるワークショップの集まりの後は、必ず近所の中華屋さんでピータン豆腐と紫蘇入り餃子を食べて、その後新宿に移動して何軒かハシゴした挙げ句カラオケに行って、そのまま朝までがお決まりのコースだった。

90年代後半だったと思う。

当時既にバブルは弾けていたけど、彼は、ばっちりバブルの恩恵に預かったカメラマンで、出会ったばかりの頃は、メルセデスベンツの大きいやつ、CだかSだかの600に乗っていて、ワゴンじゃないのだ。

撮影の仕事には役に立たない車なのだ。

そして、ボンネットの上のエンブレムは金で出来ていた!

そのベンツをハードモヒカンの頭でロングの毛皮のコートを着て歌舞伎町の中に突っ込んで行くもんだから、クルマから降りた時には「いろんな人」が頭を下げて挨拶してくれたとか。

南青山の事務所には、20は歳下の彼女が良く出入りしていて、いつも隣で甲斐甲斐しく水割りを作っていたのが強く印象に残ってる。

とにかく喧嘩っ早くキレると手が付けられない。

破天荒を絵に描いたような人で、そんな一見住む世界が違うような人なのだが、写真の大学を出た訳でも海外の写真大学に留学していた訳でも無く、下積みとして写真スタジオで働いた経験も無い。

ましてや著名写真家に師事した訳でも無い自分にとっては非常に貴重なフリーランスの先輩の一人であり兄貴的存在だった。
型破りで派手なところばかりでは無い。

バブルが弾けてから出会っているので、その例のベンツを売って、見たことがない無駄に大きな時計を手放し、気合の入った仕事の時には登場していた愛機SINER 8x10 を売っ払って、そうした生活をダウンサイジングせざるを得ない状況に陥っていっても、何事も無かったように飄々としているように見えていたのには、見習うべき覚悟のようなものがあると感じた。
所詮、写真の仕事なんてヒトが生きていく上ではどうしても必要なのかと言われると、無くても良いとされてしまう仕事。

世の中が不景気になってくると大きく売上に影響を受けてしまう。

アリとキリギリスに例えるならば、どう考えてもキリギリスさんチームに所属することになる。

でも、キリギリスにはキリギリスの生き方が有って、環境の変化に従い世の波に乗るように生活を変えてでも人生を楽しむというプライドがあるのだ。

キリギリスの立場としては、冬がやって来たら夏を求めて移住すれば良い。

ずっと夏を求めて生きてさえいれば、人生はエンドレスサマーだ。

共通のカメラマン仲間の知り合いも多く、コロナが落ち着いてまた気軽に上京出来るようになったら皆んなで集まって池袋の火鍋屋に行こうと言ってた矢先、虚血性心不全で急逝。

本当に呆気ない。

意外にも人は簡単に死んでしまう。

それ以降、Facebookはまったく更新されていない。

折しも、今年3月からずっと閉めたままの太陽珈琲焙煎本舗に新しいブラジルの生豆が届いた。

もちろん、数日前に自分でオーダーをしたからなのだけれど。

生豆の名は「ブラジル トミオ・フクダ Bau Dry On Tree」。

ブラジルの日系二世フクダトミオさんが経営するBau農園で作られたコーヒーで、Dry On Tree。コーヒーの実が木に成っている状態で完熟し更に果肉が付いたまま乾燥したもの。

いわゆるコーヒーチェリーが枝付き干し葡萄のようなもになっている。

意図的にその状態にさせるため干しコーヒーチェリーの中の種(豆)に中に果肉の甘みが染み込んで行くことを想定して作られている。

しかも、そのコーヒーの苗の名前は「ムンドノーボ」。

新世界という意味が付けられている。
太陽珈琲焙煎本舗が創業した時からブラジル産のムンドノーボは焙煎していたのだけれど、ブラジル ミナスジェライス州にあるイピランガ農園は、何か経営の方針でムンドノーボが育てられていた土地を別の農場経営者に売り渡してしまい、以降同じムンドノーボが入手出来なくなってしまっていました。

ビターカカオを思わせる雰囲気がムンドノーボの特徴のひとつだが、今度の新しいムンドノーボはよりクリアな透明感があり農作物自身の質の良さを感じさせてくれる。

美味しい♪

太陽珈琲焙煎本舗も、そろそろ新しい世界を目指さなければならない。

10.3.2020

DAYS / Tatsuro Rokudo Column

Coffee +

For Enjoying Toyama Life !

Pour Over (ハンドドリップコーヒー)

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新型コロナウイルスは容赦ない。

富山県内でも3月末には感染者が確認され、富山大学ではネットを利用したリモート授業が主流になり、太陽珈琲焙煎本舗が構内で出店を始めた6月になっても五福キャンパス内を歩いている学生は疎ら。

今年度の新入生達は、サークル活動も始められず新しい友達も作ることも出来ないまま、ただ時機を待つしかない。 

6月の富山は気温25℃を超え、富大五福キャンパスも例外なくアイスコーヒーが売れた。

ランチタイムのスパイシーチキンカレーがテントに来てくれるお客さんほぼ全員の目的だったりするのだけれど、セットのようにアイスコーヒーも抱き合わせで買ってもらえる。
そんな中、キャップを被った男の子が自転車に乗って近づいてきた。

コーヒーグラインダーにガムテで貼ってある豆のメニューを、彼は自転車に跨がったままじっくり吟味して「コスタリカ プエンテタラス ティピカ ナチュラル をドリップで!」。

ほとんどのお客がアイスコーヒーを頼む中、ホットコーヒーをオーダーしてきたのである。

そして、浅煎りの豆。
カセットコンロのつまみを捻ってヤカンのお湯を沸かし直しながら「おや!? コーヒーサークルの人なの?」思わず尋ねてしまった。

富大には、コーヒーのバリスタをもじって『パリスタ』と名乗るサークルがあり、メンバーが30人程居ると聞いていた。

「ボクも近々移動販売を始めようと思ってて……」

沸いたお湯をドリップポットに移しながら「あぁ、またサークルで総曲輪(そうがわ)の街のイベントとか企画しようとしてるのかな?」
「いや、サークルじゃなくて、自分で手網焙煎とかしたりしてるんですよ。もう移動販売車も買ってしまいました!」

アタマの中には、クロネコヤマトが配達でよく使っているトヨタ クイックデリバリーという車種が思い浮かんだ。

2016年には生産終了している車両である。

コーヒーの粉をペーパーフィルターにセットしながら「スゴイね~! 行動力あるね~!」と素直に驚いてあげたい気持ちもあったが、手元のドリップに気を取られてしまって、気のない返事で返してしまった。


ヤカンの沸いたばかりの100℃のお湯を、タカヒロのドリップポット『雫』に移し替え、それで約10℃ほど温度が下がって90℃。

ぐらぐらした100℃のお湯でもコーヒーは抽出出来ないことはないが、高い温度帯では不必要な苦味や雑味が出易い状態にある。

第一投目、ドリッパーの中にセットしたコーヒーの粉の真ん中にお湯を置いてやるかのように 約20~30ml。

コーヒーの粉を湿らせて、そのまま30秒蒸らし時間を取る。

ちゃんとタイマーできっちり測る。

しっかり蒸らして粉の表面積を広げてやる。

表面積が広い方が次からのお湯の投入する際に効率良く抽出出来るようにする為。
そして、第二投目、プラス90ml。

ドリッパーの中の粉の真ん中にゆっくり500円玉くらいの大きさで円を描くようにお湯を注ぐ。

あくまで粉の上にお湯を注ぐ。

ドリッパーの中とはいえ、コーヒーの粉と紙フィルターの際のところに注ぎ入れてはいけない。

お湯がコーヒーの粉と接触する為にコーヒー豆からコーヒー液が抽出されるのであって、紙フィルター側にお湯を注いでもお湯としてサーバーに落ちていくばかりで、結果サーバーの中のコーヒー液は薄いものになってしまうのである。
また、粉の中をお湯が早く通過すれば薄いコーヒーになるし、ゆっくり通過して粉との接触時間が長くなればその分濃いコーヒー液が抽出出来る。
ドリッパーの中の水位を見極めながらの第三投目、プラス40ml。
最後に、プラス20ml。

この最後のお湯を落としきらずに紙フィルターをドリッパーごとサーバーから外してしまう方が良いと考えられている。

ドリッパーに残った落ちきってない液体には、ここにもコーヒーの雑味が残っている可能性があるため、全てを落としきらずに捨ててしまうそうだ。

たかが一杯のコーヒーとはいえ、こうして極力ネガティブな要因を排除して一杯を淹れる。

せっかくのテント出店で、お客さんと対面接客なのだから流暢な口調でコーヒー豆の説明をしながら、手際良く淹れたいものである。

 

「最近の若者は~」などと出来るだけ比較しないように、口にしないように、文字にしないようにと心掛けているつもりだが。

50を過ぎて、大学生達はちょうど自分の息子だったり娘に相当する年齢だったりする訳で。
「コスタリカ プエンテタラス ティピカ ナチュラル 入りました!」と紙コップに注いで渡すついでに、「お金儲けはいずれ嫌でもしなくちゃいけない事になるんだから、焦らずに、今しか出来ないような事をやった方が良いんじゃない? コーヒーの事が好きなら、このコスタリカとか、コーヒーの生産国に行ってコーヒーの農園を見て、このティピカがどんな花を咲かせるか、このナチュラルが収穫後にどんな処理をされているのか、実際に見て体験する事が貴重な財産になると思うよ。」と、つい余計な事を口走ってしまった。

上から目線で、自分の経験を押しつけるような事を言ってしまった。

「ありがとうございます!」彼は屈託のない笑みを浮かべながら、紙コップに一口付けて「フルーティー!」と付け加えて去って行った。
放っておいても商才のある彼は移動販売車でコーヒー豆をどんどん売って、最新の焙煎機を使いこなし、見る見るうちに店舗をいくつも持ち、従業員を何人も抱えるオーナーになるかもしれない。

何が正解なのか誰にも判らないし、誰も保証してくれるものではない。

新型コロナウイルスのために海外に行くことが簡単ではなくなってしまった為に、尚更海外に行きたいと思えてしまう。

店を持ってしまったが為に、長期旅行に行くことが意外に出来なくなってしまった。

北京から富山に戻って来て、その後一度も海外には出向いていない。

パスポートも有効期限が切れてそのままになってしまっている。
丸の内の店舗が出来る前は、コスタリカ、グァテマラ、ブラジルと立て続けにコーヒー生産国に出向いてコーヒー農園の見学に行った。北京滞在中は、雲南省のコーヒー農園にも行って来た。

コロナ禍にさえ見舞われなければ、そろそろエチオピアに行って、コーヒーの発祥の地を見届けておきたかった。

何度かエチオピアに足を運んで、写真を撮って、一連の作品を作って、写真展を開催して、その場でエチオピアのコーヒーを淹れて、来場者には写真を見ながらコーヒーを飲んでもらいたい。

 

コーヒーがあるところに人が集まる !? そして、写真も映画も芝居も。

9.4.2020

DAYS / Tatsuro Rokudo Column

Coffee +

コーヒーがあるところに人が集まる !? そして、写真も映画も芝居も。

For Enjoying Toyama Life !

働くことこそ遊びなれ

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プロローグ

 

2020年3月28日(土)、本来ならば富山に戻って来て初めての公演の初日を迎えるはずだった。

太陽珈琲焙煎本舗の店舗は完全に休みにして、東京から迎える役者や地元スタッフと関係者達のために、

プロデューサーとしてカラダを開けておく予定にしていた。

思いつく限り出来る限りの対策を講じるべく、

既にマスクを観客の人数分以上確保しラテックスの手袋や次亜塩素酸水も大量購入しておいた。

が、北京から故郷である富山に戻って来て、初の自主公演を強行してしまうには、

成功する確信が満たされることが無く言いようがない不安が拭い切れなかった。

たとえ実施する側のエゴで本番を強行しても、今度は観客席を埋める事が出来なかっただろう。

ナマで演じる芝居を、無観客で上演するのは有り得ない選択だ。

(初めから無観客で上演する意図の芝居の企画ならば話は別だ。)

稽古開始の頃の早い段階で、演出松村との打ち合わせでは、

もしこの企画の関係者の中で一人でも感染者が出たら公演は中止にするという取り決めにはなっていた。

毎日世界の新しいニュースを目にする度、

松村と頻繁にメッセンジャーを交わし本当に公演を実施出来るのか出来ないのかを一喜一憂し検討し続けた。

そして、本番を迎えるべき2週間を前にして、ナント東京の方で、

劇場や稽古場等の貸しスペースが完全に封鎖され本番直前の仕上げが出来なくなってしまったのである。

その頃富山県内では未だ感染者第一号も出ていなかったのだが、

この未曾有の事態を鑑み、公演は無期延期とした。

この芝居の公演の実施と珈琲豆の焙煎屋の営業は関係無いと言えば関係無いのだが、

臥薪嘗胆の思いで、その時が来るまでは焙煎屋の通常営業は止め、

ついでに自分の髪も切らずに伸ばし続けポニーテールにすることにした。

ホントに関係無いのだけれど、そう言う事にした。

 

Cold Brew “水出し” Coffee

この2020年の夏から、やっとコールドブリューコーヒーを始めてみた。

数年前からだと思うが、コーヒー業界はもちろんコンビニやスーパーマーケット、コストコに至るまで、

猫も杓子も「水出しコーヒー」「水出しパック5個セット」などと

世の中が異常なくらい水出し水出しと五月蠅く感じたので、すっかりウチではやりたくなくなってしまった。

何社かガラス製の水出しコーヒーメーカーも仕入れて箱買いしてあったのだが。

コーヒー器具を予め仕入れて店の棚に並べておいても、ホコリをかぶるばかりで。

驚く事に、メーカーからの仕入れ値と一般のネット通販の価格があまり変わらなかったりもする。

そりゃ百貨店が廃れ個人商店が汲々してしまう訳だ。

でも、コーヒー器具の仕入れ値が高いから水出しコーヒーを売りたくなくなった訳では無い。

 

「本当に水出しコーヒーは美味しいのか?」


日本国内においては、紙フィルターに入れたコーヒーの粉に

お湯を注ぎ入れるハンドドリップコーヒー(pour over cooffee)が最も人気がある。

これがコーヒーメーカーだったとしても、基本的な構造はドリップコーヒーの形を成しているはずだ。

そして、ドリップコーヒーの場合

コーヒーの粉にお湯を注ぎ紙フィルターによって漉された抽出液を飲むのが通常のスタイルだ。

人の好みは多種多様で、一概に言いのけててしまうのはカナリ乱暴にも思えるのだが、

コーヒーの粉の量、お湯を注ぐ時の温度、注ぐお湯のスピード、、、、

コーヒーがカップに注がれ、最終的に自分が口にするまでには幾つもの課程のそれぞれの選択肢によって大きくコーヒーの味が左右されるものなのである。

その幾つもの課程の中で、お湯を注ぐ時の温度が常温以下の水の場合

「水出しコーヒー( cold brew cooffee )」と呼ばれる事になる。

では、その注ぐ温度で何が違ってくるのか?

 

一般に、コーヒーは温度が高いお湯で抽出されると苦味や雑味が強く出てしまう傾向にある。

ウチの店にいらっしゃるお客さんの中で

「最近自分でコーヒーを淹れてるようになったんだけど、なかなか美味しく淹れられなくて~」

と言われる方には、先ず

「お湯を沸かしたヤカンからそのままコーヒーの粉に注いでませんか?」

と聞いてみる。

沸かしたばかりの100℃グラグラのお湯をコーヒーにダァ~ッと直接注がれてしまっている可能性が高い。

結果、その所為で苦味や雑味が強く出てしまっているのだ。

一方、水で常温で抽出する場合は、高い温度帯で出て来てしまう成分が出にくい状態であるために、

その他の成分がゆっくり抽出され、比較的まろやかな優しいテイストに感じられたりする事になる。

でも、温度が高いからと言って毒が出て来る訳でもないし、

「美味しくない」と断言してしまうのは気が早いと言うか、

蓼食う虫も好き好きで、

その苦味や雑味がたまらないと思ってる人も絶対に居るに違いないと思ってしまうのだ。

例外はあるものだ。

 

また、今売られている水出しコーヒーメーカーを使ったり、

コーヒーを一晩くらいボトルに入れてゆっくり抽出するタイプのやり方では、

なんだか水っぽく薄い仕上がりになってしまう事が多い。

個人的な感覚に他ならないが、

自分が「?」と引っ掛かるものを口八丁手八丁で売り抜けられるほど長けた商売人ではない。

そんな事もあって、ウチの店では水出しは低い評価に位置づけられていた。
 

しかし、今春ウチの店に某社の水出しコーヒーメーカーがやって来た!
飲む際に満足な濃さを得るためには普通の5倍くらいの粉の量が要る。

このマシンの場合、4Lの抽出に500gのコーヒーの粉が必要だったりする。

特長としては常温の水でドリップして抽出したコーヒーを

更に何度もコーヒーの粉の上に注ぎ入れ多重抽出する事が出来る構造になっている。

 

インドネシア マンデリンG1の深煎り豆を使って抽出してみたら、

程良い苦味を持ちながら、しっかりコクも有りつつ、いつまでも口の中に残る嫌な後味が無い。

グラスに氷を入れても負けない濃さがある。

今までウチの店で作った水出しコーヒーの中で最も理想に近いものが出来た。

 

新型コロナウイルス拡散防止対策として、丸の内の店舗は積極的に自粛休業することにしたが、

オープンな状態で営業が出来る外部のテント出店の営業は、

富山に戻って来てコーヒー屋をヤルと決めた時から続けてやっているので、休まないことにした。

 

月の第1日曜日、富山縣護國神社とやまのみの市はもう25年以上も続けられている骨董市のイベントである。

残念ながら、今年2020年の4月と5月と6月がイベント自体があっさりと中止になってしまい、

7月5日(日)は久しぶりの出店となった。

記録では、最高気温25.3℃。最低気温20.8℃。のみの市にテント出店するようになって5年目の経験から、

「最高気温が25℃以上になったらアイスコーヒーを売り始める」というウチの店の条件をクリアして、

満を持しての水出しコーヒーデビューとなった。

 

水出しコーヒーメーカー「マシン」と偉そうに言っても普通のドリップに比べれば、

同量の抽出液を作るためには10倍くらいの時間を要してしまう。

水出しが量産型ではないため、昨年までと同様お湯出しアイスコーヒーも並行して販売することにした。

今年はブラジル セラード カラメリッチ#18をベースにして、マンデリンの苦味を芯に加えたものにした。

お湯でやや濃いめに抽出したコーヒーを氷を使い

急冷して冷蔵庫保存したものをアイスコーヒーとして販売するのである。
そうすると、お客さんから「アイスコーヒーください~♫」と言われると、

こちらは「今年のアイスコーヒーは二種類ありまして~」といちいち説明しなければいけない事態に陥る。

予想は出来ていた。

想定内である。

水出しのアイスコーヒーは、粉を大量に使うこと、抽出に時間が掛かってしまうことを考慮して、

普通のお湯出しのアイスコーヒー400円に対して100円高い、販売価格500円。

そうした場合、

「あなたのコーヒーは、金のコーヒーですか? それとも銀のコーヒーですか?」

といった問い掛けをしているような、

「ポテトはよろしかったですか?」的なお客さんの自尊心をくすぐるような会話になってしまい、

こちらは若干の後ろめたさを持ち合わせてしまう。

実際「どちらのコーヒーにされます? 水出しは100円高いのですが~」と言うと

「じゃぁ、水出しで!」と返される事がほとんど。

お湯出しよりも手間が掛かっている分、水出しの方に軍配が上がるのは当然の事として単純に嬉しい。

けれど、世の中はこの数年のコーヒー業界の宣伝でそんなにも水出しコーヒーが普及していたのか!? 

いつの間に、そんなにも大衆は水出しが好きになったのか!? 

マジぱねぇ水出しコーヒー!

自分自身が天邪鬼で水出しを敬遠していたことは別に後悔していないが、

世の中の現実を目の当たりにしてみて驚くしかなかった。

そんな水出し現象は護國神社のみの市のみに留まらなかった。

月の第4日曜日もしくは最終週の日曜日に開催される越中大手市場の出店でもほぼ似たような様子が繰り広げられたのだ。

 

その間、特に深い理由はないのだけれど、

インドネシア マンデリンG1 のシングルオンリーで抽出していたものを、

今度は25% ブラジル セラード カラメリッチ#18をブレンドして、

カカオっぽい雰囲気を足しほのかな甘みを加え少しだけマイルドな仕上げに変えることにした。

この越中大手市場も、富山市内の丸の内に店舗を構える前から出店を開始して早5年も経った。

太陽珈琲焙煎本舗にとってはホームグラウンドのような場所だ。

2015年の春、5月だったと思うが、富山で最初にテント出店したのが越中大手市場だった。

テント出店することによって、

アンテナショップのように富山のお客さんを目の当たりにしてみたら何か反応を感じ取れるのではないか、

実店舗を作った時の前宣伝にもなるのではないかとか、

とにかく五十歳を間近に控え富山で再スタートを切る男には出店しない理由が全く無かった。

テスト走行な意味合いも含んでテントによる出店のつもりだったのだが、

後々になって実店舗が出来ても知名度を上げるため、

人が集まるところに出向いて行かない事にはと、

テント出店の意味合いが変化していくとは思いもよらなかった。

 

そして、今年7月から富山大学五福キャンパス構内にて、テント出店する日程が加わる事になった。

 

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